SSブログ

今年のハロウィンは・・・ [日記・雑感]

 何でも、ハロウィンなんだそうで。私が子どもの大昔の頃は、ハロウィンもバレンタインもなかったなぁ・・・。未だに、なんであんなに多くの人間が馬鹿騒ぎするのか、その馬鹿騒ぎの中心がなんで渋谷なのか、前世紀にどっぷりつかった年寄りにはよくわからん。???
ハロウィン1031.jpg
nice!(8)  コメント(4) 
共通テーマ:日記・雑感

晩秋の花02 ノハラアザミなど [植物]

 これからナンダカンダでちょっと出かけますがもなんだか寒そうです。予報では最高気温19℃ということなので、まあ真冬用のコートは必要ないと思いますが、寒さに弱い年寄りは、これからの季節悩みます。

 晩秋の花、もういっちょいきましょう。
 チャノキは、もちろんお茶の木。花を見ると、一発でツバキのなかまだとわかりますよね(^-^)。今回も、メジャーなところでアップしてみました。
↓チャノキ
チャノキ.jpg
↓ノハラアザミ
ノハラアザミ.jpg
↓ヤツデ
ヤツデ.jpg
↓ヤマシラギク
ヤマシラギク.jpg
↓ヨモギ
ヨモギ.jpg
↓リンドウ
リンドウ.jpg

★記録は同一レベルで考えないと意味がない。
 今度の日曜日の競馬・天皇賞、牝馬のアーモンドアイの歴代最多G1レース8勝成るか、なんてことが話題になっている。が、勝ったG1を調べてみると、桜花賞※☆、優駿牝馬(オークス)※☆、秋華賞☆、ジャパンC、ドバイターフ、天皇賞(秋)※、ヴィクトリアマイル☆の7つ。これがひっかかる。昔、私が買っていた中央競馬会が出している「年鑑」には「八大競走」として桜花賞、オークス、皐月賞、日本ダービー、菊花賞、有馬記念、それに春秋の天皇賞があげられていた。
 それに当てはめればアーモンドアイの勝った「大競走」は、わずかに3つ(※印)。グレードの高いジャパンカップを入れてもせいぜい4つ。しかも、7つのうち4つは牝馬限定レース(☆印)だ。海外を度外視すると無条件で勝ったのはジャパンCと天皇賞のみ。名牝であることに異論はないが、このあたりがどうしてもひっかかってしまうのである。
 たとえば、三冠馬シンザンは三冠のほか天皇賞、有馬記念を入れて五冠馬といわれている。が、宝塚記念(現G1)も勝っているのに誰も六冠馬とは言わない。それに当時の天皇賞は、天皇様の盾を2度も3度ももらうのはお畏れ多いということなのか、1度勝つと次回からは出られなかった。
 春の天皇賞前のひとたたきだった大阪杯や、ダービートライアルだったNHK杯(現NHKマイルC)までもがG1になる時代である。アーモンドアイが勝てば、それはそれで大したものだとは思うが、無敗の三冠馬だったシンボリルドフやディープインパクトを超えるか、なんてマスコミが騒ぐと、ちょっと違うんじゃないかと天の邪鬼じいさんは思ってしまうわけだ。比較するのは同一の基準で比較しなければ意味がない。
nice!(9)  コメント(7) 
共通テーマ:日記・雑感

晩秋の花01 サクラタデなど [植物]

 国会でのガースー答弁。ひどいものだった。排除された6人が書かれている推薦書は見ていない。では誰がどこでどう決めたのかという話になると途端に、総合的俯瞰的に私が決めた。もちろん矛盾を承知の上の答弁なのだろう。というか、あまりの違法行為なのでとりつくろえないのだ。だから、学術会議の組織論に問題をすり替えようと躍起になる。
 あたかも、学閥、年齢に偏りがあるのを是正するための介入のようなことを言い出しているが、そもそも学術会議の会員は研究実績によって選ばれるものであり、学歴・年齢、性別などというものは全く関係ない。こんなめちゃくちゃなことを言ってまでも、任命論ではなく組織論に議論を持って行きたいのだろう。
 まず、違法な任命拒否をなぜ行ったのか誰もが納得できる合理的な説明ができないのなら任命拒否を撤回する、ここが出発点であることを再度書いておきたい。自己保身の官僚が書いた文章を読んでいるだけでは、読み間違いも多く指摘されているし、ガースーには、一国の首相としての小物感ばかりが漂っていて、哀愁すら感じられる今日この頃ではある。。
↓多様性ガー、年齢ガー、大学ガーなんて言っているんで、誰かがクイーンの「レイディオガガ」を唄っているのかと思った(←噓です(^^;)。
https://www.youtube.com/watch?v=twydEC66mLU
 というのは冗談にしてもだ、おいおい比率の低い女性や会員のいない大学の人間も拒否しているぞと思っていたら、やっばりそのことを追求されましたねー。「見ていない」とかその場逃れで噓をつき墓穴を掘り続けている。漂うのはただただ小物感とは情けない。
https://www.chunichi.co.jp/article/145597

 今年は秋が短く、冬が早そうなのに仕事、体力、コロナなどいろいろ重なってこれといった撮影に出かけられていません。せめて小石川と自然教育園くらいはと思っているのですが、来月の紅葉の季節にどちらかに行ければいいかなといったところでしょうか。(^^;
↓エノコログサ
エノコログサ.jpg
↓コウヤボウキ
コウヤボウキ.jpg
↓サクラタデ
サクラタデ.jpg
↓シュウカイドウ
シュウカイドウ.jpg
↓シュウメイギク
シュウメイギク.jpg
↓シロヨメナ
シロヨメナ.jpg
nice!(9)  コメント(4) 
共通テーマ:日記・雑感

たまには秋空の写真を [気象・天文・宇宙]

 このブログは、だいたい前日の夜に翌日の2時〜5時くらいに公開になるよう予約投稿しています(以前は5時固定だったのですが、だんだん早くなって今回は2時(^^;)。昨日はいい天気だったので青空写真をアップしたのですが、ナント今朝は曇り。天気予報を見ると、どうも一日中曇りのようです。なかなか考えた通りにはいきませんねえ・・・。[バッド(下向き矢印)]

 今週になってから東京でも青空が望めるようになりました。気温、湿度も低くなり、今がちょうどいい季節ですかね(本当なら10月上旬から半ばなんでしょうが、贅沢は言えません)。私のように、ボーッと生きていると気がついたら冬なんてことにもなりかねませんので、たまにはスカッとした気分を味わう意味もあって、秋空の写真をアップしておきます。
01.jpg
02.jpg
03.jpg
04.jpg
nice!(6)  コメント(4) 
共通テーマ:日記・雑感

サツマイモ(数だけは)大収穫祭(^^; [植物]

 整骨院に行って来ました。
 意外と空いていて、マッサージにかかった院長から定番の一言が。
「あいかわらず、硬いですねえ」
「だから、来てるんです」[あせあせ(飛び散る汗)]

 図鑑で見るとサツマイモはヒルガオ科の植物なのでなかなかきれいな花が咲く(らしい)。これは撮ってみたいと数年前にチャレンジして失敗。今年は、コロナ騒ぎで家にいることも多いので(要するに退屈)再度チャレンジしてみようか、ということになった。前と同じことをしていてはうまくいかないことは明らかなので、底の深いプランターを用意。さらに今回はズタ袋を購入、土も買い込み、肥料も入れて種芋を埋めたのが6月。
 しかし、茎は延び葉は繁れども、花が咲く気配がない。少し乾燥させ日照時間が短いほうが花が咲きやすいなんて書いてあるサイトもあったので試みてはみたが、花芽すら全く出来てこない。そうこうしているうちに夏が過ぎ、気がつけば秋も終わろうかという10月下旬。さすがに葉も落ち、残っている葉も茶色になって光合成はもう無理。遂に、失敗を認め(このあたりが失敗を認めない国の原子力行政とは違うところ)出来ているはずのイモを収穫することにした。
 掘ってみると、出てくる出てくる。しかし、おい、どれも小さいぞ(^^;。プランター、ズタ袋、土、肥料とけっこうお金も使ったのに・・・。だいたい、数こそあるものの合わせても種芋の重さに達しない[もうやだ~(悲しい顔)]というのはどういうことだっ[バッド(下向き矢印)]
↓6月28日
サツマイモ0628.jpg
↓10月24日
サツマイモ1024.jpg
nice!(5)  コメント(5) 
共通テーマ:日記・雑感

オオアレチノギクの季節 [植物]

 昨日の午後、突然壊れたブルーレイレコーダーの代替えに北千住まで新品を買いに行って来ました。5年まで故障を無料で修理してくれる保険を勧められましたが、断りました。1年以内ならメーカーの保証があるし、4、5年目に壊れたらデジタル製品は日進月歩なのでむしろ新製品を買った方がメリットは大きいと考えてのことです(決してケチだからではありませんよ(^^;)。
 ただ、以前、エアコン、テレビ、洗濯機が三冠王、違った、3連続でまるで示し合わせたように壊れたことがあるので、少なくとも年内くらいは新型コロナ共々注意が必要ですね。

 昨日は「セイタカアワダチソウの季節」で今日は「オオアレチノギクの季節」とは、いったいどっちなんだと言われそうですが、ま、それほどいいかげんなブログなんだということで。そういえば、オオアレチノギクとアレチノギクとがあるようなのですが、私はデカイのを何も考えずにオオアレチノギクと言っています。(^^;
オオアレチノギク01.jpg
オオアレチノギク02.jpg
オオアレチノギク03.jpg
nice!(8)  コメント(2) 
共通テーマ:日記・雑感

セイタカアワダチソウの季節 [植物]

 【競馬を知らない人はスルー推奨】今日は競馬三冠最後の菊花賞ですね。コントレイルの昨日でのオッズは1.1倍とか。馬券を買っていない私としては、三冠が成るのかどうかよりも1.0、つまり「100円元返し」になるのかどうかのほうに興味があります。1頭のウマによほど人気が集中しないと起こらない現象で、100円だともう買う人はいませんから直前に110円になるのが普通です(かつて、私が絶対だと単勝1万円も買ったセントライト記念のスルガスンプジョウは直前に110円になりました。ホッ)。確かコントレイルの父親のディープインパクトが同じように無敗の三冠をかけた菊花賞の単勝が「100円元返し」だった記憶があります。
 菊花賞、コントレイル無事無敗の三冠達成でした(単勝110円)。2着のアリストテレスとはクビ差。大金賭けた人はけっこうヒヤヒヤしたんじゃないですかね。ただ、並んで来られても絶対に抜かせないという感じがあって、私は「勝ったな」と思いました。皐月賞のときは並んで抜いた。この、並んだら抜く、並んで来られても抜かせないというのが名馬の条件ですので、もしかするとコントレイルは私が考えていた以上に大物かもしれません。
https://sports.yahoo.co.jp/video/player/3402810

 新型コロナの感染者数。下げ止まりからじわじわと増加傾向に反転しているような気がします。東京、大阪はポンコツ知事で何もやっていないので、東京都203人、大阪府96人(イソジンの宣伝している場合じゃないぞ)なんてところは想定内なのですが、北海道が60人と増えていることが気になります。これがGoToのせいなのかどうかはわかりませんが、インフルをみればわかるようにウイルスは冬に活発化しますので第2波(第3波?)の前触れでなければいいのですが・・・。
 前の嘘つき首相はそれでもアベノマスクなどやってるふりくらいはしていましたが、今のガースーは法律違反の学術会議任命拒否など、俺に逆らう奴は痛い目にあうぞと権力に酔いしれているだけなので全く期待できません。首相になってからやったことといえば、法律違反と外国への遊びと(「外遊」と言っているので間違いないでしょう(^^;)、過去の都合の悪い自分の発言を削除した本を出したくらいでしょうか。[パンチ]

 秋になると野原や道端に目立つのがセイタカアワダチソウとオオアレチノギク。本日は、セイタカアワダチソウということで、オオアレチノギクは、また明日。
セイタカアワダチソウ01.jpg
セイタカアワダチソウ02.jpg
セイタカアワダチソウ03.jpg
セイタカアワダチソウ04.jpg
セイタカアワダチソウ05.jpg
セイタカアワダチソウ06.jpg
セイタカアワダチソウ07.jpg
nice!(7)  コメント(9) 
共通テーマ:日記・雑感

独断と偏見・私の「世界の十大文学」再録 [映画・文学・音楽]

 久々さに青空が見られる東京です。
 さっき買い物に出かけて来ましたが、日の当たる所はぽかぽかといい感じですが、日陰に入るとけっこうひんやり。漸く秋雨前線が去り、冬型の気圧配置になってきたということでしょうか。そろそろ冬物を用意する必要がありそうです。今年は本当に秋がなかった。[もうやだ~(悲しい顔)]

 新型コロナの感染者数は、日本では下げ止まりの様相ですが、海外、とくにヨーロッパでは完全に第2波で増えています。裏の噂では、東京オリンピックの中止が年明けにも発表され、2030何年かに再立候補なんて話も聞こえてきます。運良く日本がコロナを制圧したとしても、オリンピックは世界的なイベントですから、来年できると考えるほうが頭がおかしい。すでに莫大な金がつぎ込まれているわけで、このままでは「無駄遣い」と言われかねません。そこで、2030何年に再度なんて話が出てきたのでしょうが、わざわざ木造にした施設などそのまま使えるとは思えません。選手村の建物にしても10年以上放置しておくわけにもいかないので入居も始まるでしょう。となると、再び選手村を作る必要もあります。またまた莫大な金がつぎ込まれることになるわけで、さあて、笑うのは建設業者と電通だけだったりして(そう言えば、竹田裏金事件はどうなったんでしょう?)。
 口だけ東京都知事も、JOCも、IOCも、ガースーもそのあたりはわかっているのに、言い出しっぺの責任問題に発展する恐れがあるので、怖くて言い出せない。いよいよチキンレースになってきましたなぁ。それとも、赤信号皆で渡れば怖くないと、談合して、せーので同時発表することになるのでしょうか?

 以前書いた下書き雑文(アップしていたサイトが閉鎖されてしまったため)の再録です。忘備録なので、スルーしてください。ただ、せっかく訪問していただいたのに得るものが何もなくて恐縮です。ハロウィンも近いのでカボチャの写真でも1枚貼っておきます(^^;。
カボチャ.jpg

 今はもう閉鎖されてしまったプロバイダのブログに載せた雑文(の元原稿)が出てきた。もう失われていたと思っていた、というより、そもそもそんなことを書いたこと自体を忘れていたので、おおっとある意味驚きだった。要するに、一言で言って歳によるボケだ(^^;。自分でも呆れるほどにどんどん忘れていくのだが、肝心なことは忘れても嫌なことはそれほど忘れないというのが「老人力」の成せる業か。本日は「忘備録」としてこのブログに再アップしておく。しかし、読んだ人にしかわからないだろうが、この歳になると、ダニエル・キイス「アルジャーノンに花束を」の主人公チャーリイ・ゴードンの気持ちが別の意味でよくわかるようになった。この再アップのこともそのうち忘れてしまうのだろうか・・・?

 サマセット・モームと言っても最近はすっかり忘れられた作家の仲間入りしてしまったが、私が若い頃、要するに半世紀前には新潮社から「選集」が出ていたほどの「文豪」である。代表作「人間の絆」はキム・ノヴァク主演で映画にもなった(キム・ノヴァクの背中丸出しの広告があり、成人映画ではなかったので見に行ったが、エロは全くなく退屈だった。モームの作品はその前に下に書いてある新潮社の文学全集で2冊本を買ったものの解説を斜め読みしただけで全く読まなかった。これを「無駄遣い」という)。そんな彼のエッセーに「世界の十大小説」というものがある。現在は岩波文庫に入っているようだが、私の青春時代には岩波新書に入っていて、それを読んだ。
 なんとなく世界文学の古典は一通り読んでいるというのが「常識」のように考えられていた時代である。そうした背景もあって新潮社、河出書房、筑摩書房からそれぞれ特色のある世界文学全集が刊行されていた。新潮社が50冊(各290円)、河出書房が80冊(各330円)、筑摩書房(基準価格500円)に至っては100冊という大全集なので(このあたりぼんやりとした記憶で書いているので冊数は違う可能性が高い)いったい何を読んだらいいのか見当もつかない。重複するものも多くあり、三つの全集すべてに入っているものもあったが、たとえば当時世界文学の最高峰の一つと考えていたトルストイの「戦争と平和」が新潮社のものには入っていないなどということもあって判断に迷う。
 また、新潮社、河出書房の全集はシェイクスピア以降で19世紀のものがメイン、対して筑摩書房のものはギリシア・ローマのものから中国の古典まで網羅していて、これは比較ができない。少ない小遣いで迷いに迷うわけである(けっこうえ売れたのか河出は「第2期」も出した)。
 そんなとき、「ううむ、これだけは絶対に読んでおかなければ」と思わせたのが文豪モームの選んだ「世界の十大小説」。モームの書き方がうまいので、そう思ってしまうのだ。リストは以下のようなものだった。

▲フィールディング「トム・ジョーンズ」(映画は見たゾ)
☆オースティン「高慢と偏見(プライドと偏見)」
▲スタンダール「赤と黒」
☆バルザック「ゴリオ爺さん」
☆ディケンズ「デビッド・コパフィールド」
☆フロベール「ボヴァリー夫人」
★メルヴィル「白鯨」
★ブロンテ「嵐が丘」
★ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」
★トルストイ「戦争と平和」

 順位はついていない。☆印は買ったもの(要するに「世界の十大小説」なんだから読まなければと、すべて買ってしまったわけだ。ほとんどアホです(^^;)。「トム・ジョーンズ」「赤と黒」は途中まで読んだものの断念。「高慢と偏見」「ゴリオ爺さん」「デビッド・コパフィールド」「ボヴァリー夫人」に至っては買って解説を読んだだけで本文は全く読んでいない。買って持っているという状況だけで安心し満足してしまったのである。自室の本棚に黄色い箱と緑の箱がずらりと並んでいるだけで癒されるではないか。しかも、友だちが遊びに来たときのミエとしても申し分ない。なんて考えていたわけだから、一言で言って、アホとバカとタワケの総合商社だ。
 ★印は買ってなおかつ読了したものだが、ごらんのように半分もいっていない。途中まで読んだもの(▲印)を入れてもやっと半分。情けない。リストが英米と露に偏っているが、まあ、モームがイギリス人であることと、すべての名作を読破できるわけではないので、仕方がない。

 後に知ったのだが、モームには「世界文学100選」という短編のアンソロジーもあり、その前書きの中で「Tellers of Tales」つまり小説の中の小説として10編が選ばれている。つまり、モームの考える「これだけは読んでおかなければ話にならないよ」という古典中の古典である。

★セルバンテス「ドン・キホーテ」
☆ゲーテ「ヴィルヘルム・マイスター」
☆オースティン「高慢と偏見(プライドと偏見)」※
▲スタンダール「赤と黒」※
☆バルザック「ゴリオ爺さん」※
☆ディケンズ「デビッド・コパフィールド」※
☆フロベール「ボヴァリー夫人」※
★ブロンテ「嵐が丘」※
★ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」※
★プルースト「失われた時を求めて」

 7編が「世界の十大小説」と重複しているが(※印)、こちらも★は過半数に届かなかった。とくに※印は両方のリストに入っているので、まさしく鉄板名作と言っていいのだろうが、7作中読んだのは2作しかない(;_;)。スタンダールは「赤と黒」「パルムの僧院」ともに所持しておりこの二大名作には何度もチャレンジしているのだが生理的に合わないというのかどうしても読み通すことができない(ただし「恋愛論」は読んだ(^^;)。「ヴィルヘルム・マイスター」は「修業時代」「遍歴時代」を合わせた筑摩世界文学大系の分厚い一冊本を買ったのだがその中の「美しき魂の告白」と題された短編部分を読んだだけである(分量にしたら5%にも満たない)。情けない。アホだ。バカだ。タワケだ。ゲーテが「ファウスト」ではなく「ヴィルヘルム・マイスター」なのは、「ファゥスと」は小説ではなくあくまでも「劇詩」ということなのかもしれない?

 わりと最近読んだ清水義範「早わかり世界文学」(筑摩新書)の中にも「私が決める世界十大小説」というコーナーがあった。もっともここには叙事詩や戯曲も入っているので正確には「十大小説」」ではなく「十大文学」と言うべきだろう。モームのときとは時代が違うと言ってしまえばそれまでだが、「源氏物語」が入っているのがおもしろい。なるほど、日本も世界の一部なのだから「世界」に入っているのは当たり前といえば当たり前だ。リストは以下の通り。

★ホメーロス「オデュッセイア」
★紫式部「源氏物語」
★シェイクスピア「ハムレット」
★セルバンテス「ドン・キホーテ」
▲ゲーテ「ファウスト」
☆バルザック「ゴリオ爺さん」
☆フロベール「ボヴァリー夫人」
★ドストエフスキー「罪と罰」
★トーマスマン「魔の山」
★プルースト「失われた時を求めて」

 おおっ、やっと過半数を越えた。「ファウスト」は第1部は読了しているから(あ、第2部まで描かれている手塚治虫のまんがも読んでいるぞ)これを1/2と考えると全体の3/4、75%という数字になる。まずまずというところではないだろうか(と自己満足)。どうしてもバルザック、フローベルあたりがネックになるなあ。・・・というようなことを書いていたら、自分でも「十大文学」を選んでみたくなった。

 というわけで、独断と偏見・私の「世界の十大文学」
 世界文学の名作をすべて読むなどということはしょせん不可能であり、自慢ではないが、いわゆる「文学全集」に収録されたものですら全巻読んだことはない。まあ一般的な生活を送っている人よりは多少多くの作品を読んでいるのかもとは思うが、私の読んだ分量など名作・古典全体からみれば1%にも満たない実に惨憺たるものである(情けないことに19世紀のフランス古典文学がどうしても読めず、ゾラ、バルザック、フローベルといった名だたるところが全滅だ)。
 当然入っていて当たり前のようなダンテ「神曲」、ゲーテ「ファウスト」、あるいはラブレー「ガルガンチュアとパンタグリュエル」、シェエラザードには悪いが「千夜一夜」などの諸作は入ってこない。本を買ってはみたものの、全編を読んではいないからである(たとえば「神曲」は「地獄篇」だけとか)。確かに若いころに乱読の時期がありアナトール・フランス「神々は渇く」、ゲオルギウ「25時」、ジュル・ロマン「プシケ三部作」など今ではほとんど読む人もいないようなものからギリシア・ローマ時代の「ダフニスとクロエ」「ビリティスの歌」「サテリコン」なんてマイナーなものまで手当たり次第に読んだのだが、当然のように「世界の十大文学」には入ってこない。ユゴー「レミゼラブル」、デュマ「モンテクリスト伯」、デュ・ガール「チボー家の人々」なんて無意味に長いものも読んだが、長いというだけではランクインできない。
 当然、客観的評価などというものも無縁のリストである。読まなければならない義務なんてものはないし、おもしろそうだと思えるものをランダムに読んでいったものの結果である。知り合いから「おもしろい」と薦められている村上春樹の小説も、あるブロガーから(冒頭の)「三銃士」だけでなく全巻読むと評価が変わるはずと言われている「ダルタニアン物語」も未だに読んでいない。ということは、上記の「神曲」の「煉獄」「天国」、「ファウスト」の第2部同様、このまま遂に読まないまま終わってしまう可能性がはなはだ高い。つまり、これらの諸作については「十大文学」に入れるべきか外すべきかの判断ができない。結論としては、読了していないもの(めちゃくちゃ多い!)は入れないことにした。
 要するに「私が読んだものの中で」というきわめて限定的なある意味偏見に満ちた選出であることをお断りしておきたい。人によってはベスト10入りしてもおかしくないフォークナー「八月の光」「寓話」「サンクチュアリ」なども読んだのだが生理的に合わないので落選してしまった。
 では、この私的リストを読むことで何か得るものがあるのかというと、実は何もない。単なる自己満足といういいかげんなものである。単なる「忘備録」である。まさかそういう人はいないと思うが、ここに書いてある評価を盲信し読書の指針にしないようにお願いしたい。順位はつけていない。

★1★ホメーロス「イーリアス」
 大学に無事入れることが決まって真っ先に読んだのがこの本。歴史超大作映画大好き人間なので、要するに「ベン・ハー」などのスペクタクル大作映画を観るのと同じような気分でと読んだのである(蛇足だが「ベン・ハー」の原作は駄作だった)。上にアップした清水義範リストでは「オデュッセイア」が選ばれているが、私は断然「イーリアス」の方である。多分、ロードムービー風の「オデュッセイア」より、長いトロイア戦争の中の断片をアキレウスの怒りとその結末という集中した形で描き出した「イーリアス」の方が重層的(ということは近代的)ではるかに印象に残った(もっとも前半ちょっとよけいな寄り道があったりするのだが、おそらく後世の挿入)だろうと思う。
 アキレウスが些細なことから臍を曲げて出陣しないので親友パトロクロスはアキレウスの武具を借りて出陣するがヘクトールに討たれる。アキレウスは母(女神テティス)から、ヘクトールを討てば自分も死ななければならないと告げられるがついに出陣し、ヘクトールを討つ。このあたりの手に汗握る迫力たるや怒りのあまりヘクトールの死体を引きずり回すシーンも含めて、ブラピの主演した凡作映画「トロイ」の到底及ぶところではない。ラストのヘクトールの葬儀も心に迫る静けさが満ちていて見事。
 「憤りの一部始終を歌ってくれ、詩の女神よ……」(「イーリアス」)「かの人を語れ、ムーサよ……」(「オデュッセイア」)なんて冒頭の一節を今でも覚えているくらいだからかなりの影響を受けたことは事実である。ただ、翻訳なので根拠はないが「イーリアス」と「オデュッセイア」では、どちらが出来が上かというようなことを抜きにしても、なんとなく語り口が違うような気がする。つまり、ホメーロスというかこの劇詩をまとめた人物がいたにしてもそれは両方を一人がまとめたのではなく、それぞれ別人がまとめたのではないだろうかと思うのだがどうなんだろう?

★2★司馬遷「史記」
 「史記」は文学ではなく歴史書だろうが、という意見があるのは承知の上。もちろん「史記」は中国史の筆頭におかれる歴史書である。ただ、おいおいどこでそれ聞いてきたのというような奇譚や、おおっと思わず叫びたくなるようなエピソードなど満載なので文学として読めないこともない。文学は、小説に限るものではないということだ(というか、私が買っていた筑摩書房の「世界古典文学全集」全50巻で小説といえるのは「ドン・キホーテ」しかない)。
 周知のように著者の司馬遷は、李陵を弁護した罪で宮刑に処せられた男である。その深い思いが「史記」に投影されているのは言うまでもない。「史記」全巻の最後にあたる「大使公自序」には次のような一文がある「……楚の屈原は放逐されて離騒を表し、左丘は失明して国語があり、孫臏は脚を切られて兵法を論じ、……韓非子は秦に囚われて説難・孤憤があり……、要するに、人はみな心に鬱結するところがあって、その道を通ずることができないために、往事を述べて未来を思うのだ」。
 この一文を読んだだけでも、「史記」が単なる歴史書ではなく、司馬遷の熱い想いを託された書であることは明白である。要するに、この「史記」の中に司馬遷の想いのすべて、全存在が投入されているのである。「項羽本紀」「高祖本紀」「越王句践世家」「留侯(張良)世家」「孫子・呉起列伝」「伍子胥列伝」など、ううむとうなる名品揃い。日本の作家もこのあたりを題材にした小説を書いているのも納得。司馬遼太郎の名前が「司馬遷に遼に及ばない日本の者(=太郎)」という意味でつけられているのは有名な話(本名は福田定一)。
 しかも、話の後におかれている「大使公曰く」がこれまた絶品。たとえば「伍子胥列伝」の後におかれた「伍子胥は……小義を棄て、……名を後世に垂れたのである」を読めば、司馬遷の生き方と重ね合わせざるを得ない。私は「大使公自序」の最後「百三十巻をもって終わった」という一文を読んだときなど思わず拍手したくなった。読んだ人に生きる勇気と力を与えてくれる書物としては、これが古今東西第1位かもしれない。

★3★紫式部「源氏物語」
 なんとなく日本文学を代表するのはこれだろうなあと思いながらなかなか読めなかった。古文はそう苦手でもなかったのだが、ともかく「源氏」は難しすぎるのである。日本人なんだから原文で読もうと岩波の日本古典文学大系の一冊(全五冊)を借りてはきたのだが、少し読むたびに下の注釈を読まねば意味がとれず、そうなると全体のイメージがつかめなくて断念。その後、谷崎潤一郎訳の「源氏」が原文の雰囲気を残してとてもいいという話を聞きチャレンジしてみたのだが、それでも私には難しすぎて断念。今度は与謝野晶子訳を開いてみたのだが、これはちょっと現代的すぎてまたまた断念。もう「源氏」はダメかと思っていたところに円地文子訳に出会い、その新潮文庫五冊本でようやく読了できた。
 シェイクスピアの諸作や「ドン・キホーテ」などより600年以上もの昔にこれだけのものが書かれていたというだけでも驚きだが、そういった時系列を度外視してもこれは単なるエピソードの羅列ではない堂々たる構成をもった見事な長編小説である。全体としては親の因果が子に移りという流れなのだが、「夕顔」のようにホラーな部分もあって飽きさせない。「宇治十帖」は本当に必要だったのかという気がしないでもないが、最後の「夢浮橋」が後年のいわゆる「意識の流れ」に大きな影響を与えたというのは容易に理解できる。プルーストがやろうとしたことを千年も前にやったということだけでもすごい。ちょった残念なのは本編の中に多くの和歌の評価。円地訳では和歌はそのまま載せ見開きページの最後に簡単な訳をつけるという構成で、それはそれでいいのだがその和歌がうまいのか下手なのかさっぱりわからないこと。「……という歌を詠まれ皆が感心した」というような記述があると、へえそうなんだと思うだけでなんとも歯がゆかった。翻訳でしかも和歌の理解がなくて「源氏」を読んだことにはならない、という意見はもちろんあるだろうが、知ったことではない(きっぱり)。

★4★セルバンテス「ドン・キホーテ」
 最初に読んだのは河出書房版の一冊本で全体を1/2ほどにダイジェストしたものだった。想像していた以上におもしろかったので筑摩の全訳二冊も読んでみたのだがやや退屈した(訳者はどちらも会田由)。途中で「無分別な物好き」「捕虜の話」など本編と全く関係ないような短編がいくつか挿入されていて流れが分断されるため、ストレスがたまるのである。
 なんとなく「おもしろ文学」の代表のように思われている(そして当時はおもしろくて笑えたのだと思う)のだが、有名な風車事件にしてもは痛々しくてとても笑えるものではなかった。少なくともデリケートな(^_^;私はそうだった。いったい、どこがおもしろいのか?と思いながら読んでいった。そんな「ドン・キホーテ」ががぜんおもしろくなってくるのは後編からで、前編が短編小説の羅列のようになっていて一向に深化してこないのとは対照的に、後編は魔法で田舎娘にされた姫の魔法(もちろん魔法とは関係なく本当の田舎娘である)を解くという本筋があり、これはエピソードの羅列ではない立派な長編小説の構成である。この後編があって初めて「ドン・キホーテ」は世界文学のベスト10入りができたのだと思う。
 後編における贋作の存在もまた作品の幅を広げている。なんとドン・キホーテはその贋作を読んでいるのである。だから作品の中でその贋作を罵倒したり、贋作に書いてあるからと急遽行き先を変更したりというシュールな出来事が続出する。爆笑とはいえにいがニヤリの連続である。日本文学には「本歌取」という和歌の手法があるが、これはまさしく「偽歌取」「分歌取」とも言えるもので、十分現代にも通用する。ラストも見事な締めくくりで感動する。
 「アラビアのロレンス」ピーター・オトゥールが主演した「ラ・マンチャの男」はそんなセルバンテスを主人公にしたミュージカルで、ちょっと退屈なところもある映画だったが、牢屋の中のセルバンテスが読んで聞かせる「ドン・キホーテ」がそれを読むセルバンテスの生き方とオーバーラップする二重構造は「ドン・キホーテ」と贋作との関係をも思わせて見事。小説とは関係ないが「見果てぬ夢」を聞くと、これも生きる力を与えられ、感動で目頭が熱くなるのは歳のせいだけではないと思う。

★5★トルストイ「戦争と平和」
 今となってはいかにも19世紀的な長編で、少し古いかなという感じもしていた。それで今回この雑文を書くために少し読み始めてみた。すると菊判三段組みの筑摩世界文学大系の本がどんどん読めてしまうのだ。危ない危ない。うっかりすると向こう3か月ほど仕事を放棄してずーっと「戦争と平和」を読み続けることにもなりかねない。これはおそらく「小説」という形式が19世紀でいったん完成し、その典型の一つが「戦争と平和」であるということなのだと思う。ともかく、「戦争と平和」はこの長い作品の全編に渡って安定していて揺るぎがない。
 有名な、アウステルリッツの空の記述などただ淡々とした空の描写があるだけなのだが、そこに恐ろしいほどの静けさと永遠が感じられる。もちろんトルストイはそうした意図をもってこの大長編を書いたわけだ。そのドラマの中でナポレオン戦争を軸にヨーロッパとロシアという「世界全体」を小説の中に封じ込めようという意図は見事に成功している。ふつう全体小説を書こうとすると細部がおざなりになるものだが、主要人物はもちろんのこと脇役まできちんと性格付けられ書き分けられている。海外文学につきもののようなパーティーの場面なども、各人物が生き生きと描かれており、しかもその「出し入れ」が絶妙なので、迷うことなく自然に読んでいける。ともかくこれだけの大長編なのに退屈せず、安心して読め、読後にある種の満足感を得られるという意味では比類のない小説である。
 小説の最後につけられているトルストイの歴史哲学ともいえるエッセーにしても単独で提示されたら「なんじゃこりゃあ」というようなものだが大長編の締めくくりとして読むと実に味わい深い。ただただ脱帽するのみである。しかし、それほど「戦争と平和」を高く評価しているにもかかわらず、三大長編の残りの二つ「アンナカレーニナ」と「復活」は未だに読み通せないでいる。もちろん両作品とも買ったことは買ったし、「アンナカレーニナ」に至っては吉本隆明が高く評価していることも知っているのだが、とせうしても読む気になれないのだ。なぜだ?

★6★ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」
 「罪と罰」「白痴」「悪霊」「カラマーゾフの兄弟」というのが、いわゆるドストエーフスキイの四大長編。海外の作家の個人全集を買ったのはドストエフスキーだけで四大長編については斜め読みではあるが全集(米川正夫個人訳)に入っていた創作ノートも読んだ(ただし全集すべてを読破したわけではない。およそ2/3に留まる。長いところではどうしても「未成年」と「虐げられた人々」を読了できない)。
 というようなことはともかくとして、ドストエフスキーの作品には一度読んだら一生忘れられないような印象的なシーンが必ずある。たとえば「罪と罰」の主人公ラスコーリニコフは老婆を殺す夢を見るのだが、実際の老婆殺しよりもこの夢の老婆殺しはリアリティーをもって読む者に迫ってくる。現実以上の現実と言ってもいい。そんな夢の中からやってきたように、それまで名前だけは出ていたスヴィドリガイロフが登場するシーンなど、私なら文句なしに座布団十枚進呈してしまう。「白痴」のムイシュキンが語る処刑のシーンや異様なほどの静けさが世界を支配している中でのラストシーン、「悪霊」のキリーロフの「ある一瞬があるのだ」と確信しての煌めくような自殺のシーンなど読んでもう何十年も経っているのに鮮やかに記憶している。
 そんな名作揃いの中でも一作だけということになると(本当は四作とも「十大小説」にランクインさせたいのだが)やはり「カラマーゾフの兄弟」ということになる。人間に本当の「自由」いうものがあるのか、あるとしたらその「自由」の重荷を背負って人間は生きていけるのかといった重いテーマをかかえながら、ミステリ的な要素もあって文句なしに話自体がおもしろい、というのがすごいところである。ただ、今回、亀山訳を読んだところ今まで以上にこれが未完の小説であることを痛感させられた。13年後のアリョーシャがどうなったのか、少し大げさに言えば人類にとって失われたものはあまりに大きいと言わざるを得ない。
↓「カラマーゾフの兄弟」の感想についてはこのブログにも「亀山郁夫訳『カラマーゾフの兄弟』雑感」と題した一文をアップしてあるので参照していただきたい。
https://animalvoice.blog.ss-blog.jp/2020-09-16

★7★プルースト「失われた時を求めて」
 トルストイの「戦争と平和」が地理的な世界の全体像を描こうとした作品なら、「失われた時を求めて」は時間的な世界の全体像を描いた作品と言える。世間的にも20世紀を代表する小説という評価がほとんど定説になっており、私も反論するつもりはない。ただ、この小説、正直私には辛い部分がかなりあった。いわゆる「意識の流れ」という手法が難しいわけではない。作者に確固たるイメージがあるのだろう、ある意味、非常に論理的に描写されていて迷うところはない。
 困難なのは、そこに描かれている「文化」である。プルーストはさすがフランス人というか、絵画、音楽、演劇、から料理まで事細かに描写するのである。それが文化的素養のない私には何をいいたいのかさっぱり理解できない。ところが、そうした文化が物語に大きな変化をもたらしたりするのだから始末が悪い。途中何度も投げだそうかと思いながらも最後まで読み切ったときには苦役から解放された気分だった。
 それでも時の流れに風化しない小説を書こうと主人公が決意するラストは感動的であった。あまりにうまい締めくくりなので以後多くも小説が「採用」することとなる。私も「彼らのための三章」でちょっと真似てはみたのだが、比較できるレベルにないのはもちろんである。「失われた時を求めて」についてはなんとなく未消化な気がしているので近々、集英社文庫のダイジェスト版(それでも厚い文庫本で三冊もある)を読んで少しイメージを整理したいと思っている。
 「失われた時を求めて」の題名がでると必ず話題になるジョイスの「ユリシーズ」は新潮の全集の2巻本の上巻1/3ほどで断念。さっばり理解できませんでした。この手のものではビュトール「時間割」、ブロッホ「ヴェルギリウスの死」なども読んでみだがさっぱり。ロブ・グリエ原作の映画「去年マクエンバートで」は私が見た中での(出来が悪くて以外の)理解不能ナンバーワンである。
↓「失われた時を求めて」については、もう少し詳しく感想を書いたものを本ブログにアップしてあるので、興味のある人は参照されたい。
https://animalvoice.blog.ss-blog.jp/2019-11-02

※このあたりまでは、まあ異論はないと思うのだが、以下はかなり個人的な体験、好みによるものである。まあ、この手のものは人によって違うからおもしろいわけで、誰が選んでも「十大文学」が同じ作品だったらおもしろくない、というかある意味怖い。むしろ、司馬遼太郎の「龍馬がいく」、松本清張の「点と線」、石坂洋次郎の「青い山脈」、小松左京の「日本沈没」、あるいはエラリー・クイーンの「Yの悲劇」、アーサー・C・クラークの「2001年宇宙の旅」、スティーブン・キング「シャイニング」など入っていたほうがよほど健全だ。

★8★ロマン・ロラン「ジャン・クリストフ」
 まあふつうこの小説は「十大小説」には入らないだろうなと思いながらもあえて入れてみた。理由は私が初めて読んだ本格的な「世界文学」だからだ。
 ベートーヴェンをいくらかモデルにしたような音楽家ジャン・クリストフの一生を描いた物語である。ちょっと鈍くさくて退屈するところもあるのだが、ともかく読み終えた。読んだのは高校生のときなので「三十歳までに何かを成し遂げられない奴は馬鹿だ」みたいな発言にも素直にうなずくことができた。なにしろ三十歳といえばそれまで生きてきた倍近い時間があるのだ(と思っていたら、「あっ」という間だったなあ(^_^;)。今、この部分を読むのは、さすがに辛い。ラストシーンの音楽が聞こえてくるところなど今にして思えばちょっとあざといのだがこれも高校生としては素直に感動でき、読み終わったときにはまちがいなく「読み終えた」充実感があった。私に「世界文学」の扉を開いてくれた小説として私の「十大小説」にランクインされる資格は十分にある。
 ただ、彼のもう一つの代表長編「魅せられたる魂」は内容もよく知らないのに読む気がせず、本を買ってもいない。ロマン・ロランの作品ではあと「ピエールとリュース」という短編を読んだ。高校の放課時間に読んでいたら、「あ、これ俺読んだ」と言われ驚いた記憶がある。
 ちなみに、「ジャン・クリストフ」のような「成長小説」としてはトーマス・マンの「魔の山」も読んだ。これもそれなりにおもしろい作品だったのだが、主人公を取り巻く人間としてゼデムブリーニはよく描けているが、ナフタは(悪魔的人間を描こうとする作者の意図はわかるのだが)、たとえば「罪と罰」のスブィドリガイロフあたりと比べると完全にかすんでしまい、不満が残る。今ではあまり話題にもならない「チボー家の人々」なんてのも読んだが退屈なだけの長編だった。ジャックの父親などフョードル・カラマーゾフの生々とした造形と比べるべくもない。要するに、天才とそこそこ書けるだけの作家の差だと思う。あ、もちろん読んで損はしない作品ですよ。ま、ドストエーフスキイの作品と比べるなんてのは、ちょっと大人気なかったか。

★9★室生犀星「密のあはれ」
 これまでの大作群と比べると中編で小粒だが日本文学からもう一つ。「おいおい、いくらなんでも『十大小説』には入らないだろう」と言われるのを承知でこの作品をあげておきたい。最初に断ったようにたいして読んでもいないような素人がおもしろがって「十大小説」を選んでいるのである。客観的な基準など初めっからないし、そんなものどこにもないと考えている。そう考えると、私としては「密のあはれ」をはずすわけにはいかない。日本の作家はたいていが若いころ書いたものが代表作になっているのだが(「雪国」の川端康成など)犀星は70歳を過ぎてから「密のあはれ」と、もう一つの代表作「かげろうの日記遺文」を書いている。こういう特異な作家はあと谷崎潤一郎くらいのものか。
 ともかくこの「密のあはれ」、全編会話の小説なのだが、別に難しい小説でもないので未読の人はぜひ一度読んでみるといいと思う。話自体も犀星を思わせる老作家(上山)が金魚とたわむれるというたわいのないもの。ところがこの金魚、人によって若い娘に見えたり金魚に見えたりするところがとんでもないのである。上山が講演会の席を見渡すと、金魚がいる。来ちゃだめだと言ったのにあいつ来てしまったんだ、と思っているとそのころ金魚は席が隣のおばさんに上山の知り合いで、「おじさまのむねや、お背中の上に乗って遊ぶ」こともあるなんてとんでもないことを言っている。おばさんには若い娘に見えるのである。上山のファンだというおばさん、呆れかえり、娘がしょっちゅう水筒の水を飲むのを不思議がるのみである。また、金魚は買い物に街へ出たりする!のだが、街の人たちには娘に見えるのに、その金魚を売った金魚屋からは「おーい金魚、元気にやってるかい」なんて声をかけられたりする。「(男は若い女が好きだが)きみより若いひとはいないね、たった三歳だからね」、あるいは「夕栄えは死ぬまでかがやかしいからね、それがお臀にあたつてゐたら、言語に絶する美しさだからね」などという上山の科白には抱腹絶倒。
 犀星作品としてはあまり有名ではないが、若い娘であり、金魚であるという二つのイメージを同時に成立させているこの「密のあはれ」は、世界文学としてみても言語表現のイメージ喚起力としても最先端を示しているような気がしてならない。

★10★フィリップ・K・ディック「ユービック」
 古典文学を読むにはそれ相応の知識と、ある程度の努力が必要である。プルーストなど読むと、自分の「文化」というものに対する経験と知識の乏しさを痛感させられてちょっと情けなくもなる。が、そういった古典や大作だけが文学ではないのは当たり前のこと。娯楽として楽しんで読んで、しかも感動したり勇気が湧いたりするエンターテインメント作品ももちろん数多くある。最後にそんなエンターテインメント作品をアップしてみた。10番目の作品として選んでも問題ない水準だと思う。ただし、この最後の「座」はそのときの気分で変わるので、次回には全く違う作品がランクインしている可能性は大いにある。
 ディックの「ユービック」。SFである。ディックと言われてモビィ・デック(白鯨)しか浮かばない人には、映画「ブレードランナー(アンドロイドは電気羊の夢を見るか?)」の原作者である、と言っておこう。シマック「都市」、ブラッドベリ「火星年代記」、ベスター「虎よ!虎よ」、ブラウン「発狂した宇宙」、カートヴォネガット「タイタンの妖女」、クラーク「幼年期の終わり」「2001年宇宙の旅」など、読み終わって、ううむ……とうなったSFはかなりあるが、今のところこれが1位か。ディックは人物の造形があまりうまくないので最初の1/3はちょっと苦労するかもしれないが、ともかく読んでみたらとしか言えない。主人公たちが地球へ帰ってきてからの展開は、エンターテインメントでありながら人間の存在と認識の不確実な深淵をのぞき込むようで、その怖さは比類がない。この作品のキーポイントは、「半生死」というイメージを考えついたところにあるのだが、考えてみればこのテーマは初期の「宇宙の眼」から一貫している。ただし、「宇宙の眼」では「半生死」の世界はただ並列的に並んでいるだけなのだが、この「ユービック」では直線的に掘り下げられている。そこにディックの作家としての成長があったのだろう。ミステリ的な味付けのある作品なのでネタを割らないように書いているが、デカルトの「我思う故に我あり」の成立しない世界の怖さが実感できる作品である。

☆以上。8、9、10については客観的にみて「十大小説」には入ってこないだろうなあと思いながらも個人の好みというか、オースティン「高慢と偏見」ならぬ「独断と偏見」で選んでみた。「そんな個人的なものに意味があるのか」と問われれば、私の個人的な忘備録以上の意味は全くないと答えるしかない。そもそもこんなブログに意味など全くないのである。こんなブログを読んでいる時間があるのなら、世界文学の名作でも読んだほうがよほど人生が豊かになる。と、これだけは断言できる。
nice!(9)  コメント(4) 
共通テーマ:日記・雑感

向島百花園「拡大」版 [植物]

 先日行った向島百花園の写真を何回かアップしてきましたが、もう少し細かい部分も見てみたいというメールが来ましたので何点かトリミングしてみました。今回のレンズはEF100F2.8macroLISではなく、EF70-200F4Lという2世代古いレンズですが、けっこう細部まできちんと写っているもんですねえ。(^-^)
↓イモンジセセリ
イモンジセセリ.jpg
↓カシワバハグマ
カシワバハグマ.jpg
↓クズ
クズ.jpg
↓シオン
シオン.jpg
↓タイワンホトトギス
タイワンホトトギス.jpg
↓ダンギク
ダンギク.jpg
↓ボケ
ボケ.jpg
↓モンシロチョウ.
モンシロチョウ.jpg

★ガースーが「公文書を残さない」と政治家の覚悟を語った件。出版社にいた人間から言わせてもらえば、著者の同意もなく文章を改竄・削除するなんてことは120%ありません。しかし、朝日新聞の記者に元本を引用され「誰が書いたのか知っていますか?」と訊かれ、いけしゃあしゃうと「知らない」と答えたのに、その本の新書化をOKするとはよほど太っ腹なんですなあ。アッパレ!
https://lite-ra.com/2020/10/post-5679.html
nice!(6)  コメント(4) 
共通テーマ:日記・雑感

向島百花園10月の花 02 [植物]

 今日は久しぶりにいい天気で、青空が広がっています。ただ、なんだかんだで今日は1日家です。明日は、曳舟の予定です。

 向島百花園の花、第2回。ちょっと手抜きのような感じがするかもしれませんが、その通りです。で、明日はその意味では手抜き第2弾かな?(^^;
↓シロホトトギス
シロホトトギス.jpg
↓タイワンホトトギス
タイワンホトトギス.jpg
↓ツルボ
ツルボ.jpg
↓ナワシログミ
ナワシログミ.jpg
↓ハマギク
ハマギク.jpg
↓付録・ハゼ紅葉
付録ハゼ紅葉.jpg
nice!(8)  コメント(5) 
共通テーマ:日記・雑感

向島百花園10月の花 01 [植物]

 10月も半ばになると、百花園の花もそろそろ終わろうかとしています。行った日は曇りだったせいもあり人影も少なく、秋の終わりを実感させられます。この後、11月になると紅葉なんですが、なんだか今年は秋も早く終わってしまいますね。
↓アシタバ
アシタバ.jpg
↓イヌタデ
イヌタデ.jpg
↓カシワバハグマ
カシワバハグマ.jpg
↓コブクザクラ
コブクザクラ.jpg
↓シオン
シオン.jpg
↓シモバシラ
シモバシラ.jpg
nice!(7)  コメント(4) 
共通テーマ:日記・雑感

向島百花園のチョウ [昆虫など]

 向島百花園のチョウも寂しくなりました。今回は曇っていたことも影響しているのか、写真以外で見られたのは、ツマグロヒョウモンくらいですか。クロアゲハ、アオスジアゲハは見られませんでした。これからは、タテハチョウの季節になるのでしょうね。今までには、キタテハ、アカタテハ、ヒメアカタテハ、ルリタテハあたりは見たことがあるので、来月も頑張って一度は行ってみようと思っています。
 あ、書き忘れていましたが、今回の器材はEOS7D2+EF70-200F4L。EF70-200F4Lは、IS=手振れ補正もついていないもう2世代も前のオールドレンズ(しかも中古での購入)ですが私的には写りは悪くないと思っています。当面買い換える気はありません。というか、IHさんからもらったニコン1の望遠用にニコンの70-300の中古を買って以来、カメラ用品を買った記憶がないなぁ[もうやだ~(悲しい顔)]
↓アゲハ
アゲハ.jpg
↓イチモンジセセリ
イチモンジセセリ.jpg
↓キチョウ
キチョウ.jpg
↓モンシロチョウ
モンシロチョウ.jpg
↓ヤマトシジミ
ヤマトシジミ.jpg

★やれやれ、ここでもガースーは文書改竄ですか。章ごと削除とは、アッパレとしか言いようがありません。文春から出すことで文春砲を一時沈黙させる狙いもあるんでしょうな。
https://mainichi.jp/articles/20201019/k00/00m/040/269000c

1983年の形式的任命の国会答弁に対する回答は困難。って、回答もできないようなことをやってしまったという自覚はあるのか、小役人。ごるらぁぁぁ。喝!
https://mainichi.jp/articles/20201019/k00/00m/010/209000c
nice!(7)  コメント(5) 
共通テーマ:日記・雑感

やって来ましたっ!詐欺メール(▼▼メ) [日記・雑感]

 会員にもなっていないのにAmazonのナンタラを確認して欲しい、支払い方法をカンタラ・・・というメールがやたら来ます。まあ、どこかからメールアドレスが漏れているんでしょう。今のところとくに被害はないのですが、メールが多いと重要なメールを見落とす危険もあるので、自動で「迷惑メールボックス」に収納されるように設定しました。以来、Amazonメールは(一般の)受信ボックスには入って来なくなりましたが、稀に間違って重要なメールも迷惑と判断されていることもあるので、3日に1回くらいはのぞいてみて、タイトルのみ確認して完全削除するようにしています。まあ、依然として半分以上はAmazonですが、会ったことも聞いたこともない「女性」からのものも[がく~(落胆した顔)]
 最近では、新手の給付金詐欺のメールが週刊誌などでも取り上げられていますが、我がパソコンの「迷惑メールボックス」には入って来ません。給付を受けるためには当然、住所、氏名、電話番号、メールアドレス、銀行口座、暗証番号などを記入する必要があるわけですから、それを悪用しようということなのでしょう。我が家は、金もないしパスかなと思っていたら、遂にやって来ましたっ。「総務省」からの「二回目特別定額給付金の特設サイトを開設」メール[たらーっ(汗)]
 もちろん削除してしまいましたが、こんなに大っぴらに詐欺メールが話題になっているのにデジタルを推進するガースーは、学術会議任命拒否理由黙テンのまま海外に遊びに行ってしまいました(新聞に「外遊」と書かれていたので、「遊び」であることは間違いない!(^^;)。当然、一国の総理として国民を詐欺メールから守るための何か的確な指示をしてから行ったでしょうな。
 ガースーのパソコンにも同じようなメールが届いたら、デジタルに詳しい人ですから、ついポチッとやっちやったりして。あと、戻って来てもきちんと2週間厳重に隔離されていてくださいね。ガースーがいなくても、いやいないほうが多分すべてがうまくいくでしょうから[るんるん]
詐欺メール.jpg

※リプライメールが表示されませんので、wildさん宛のメールここに貼っておきます。
Amazonメールは、多いときは1日に20通くらいも来ます。(^^;
このブログのコメント欄にも変なのがいろいろ来て、ネトウヨやエロ関係なども来ます。コメント欄を承認制にしているのは、ひところ「あ」「う」「ま」なんていう1語だけの嫌がらせメールが大量に来たためです。
今の時代、クレジットカードがないとネット通販も利用できないので必要悪と考えていますが、クレジットの口座は別口座にしていて普段は数千円しか入っていません。何か買い物をしたらその都度それに見合うお金を入金しています。
ネットは情報管理が甘いので、全く信用していませんね。
nice!(5)  コメント(3) 
共通テーマ:日記・雑感

向島百花園の「実」 [植物]

 今、午前3:20。別に仕事をしていたわけではない。ふっと目が覚めたら眠れなくなってしまったのだ。仕方がないので起きだしてきてパソコンに向かっている。年寄りになると、老人力の向上とともに、こういうことが時々起きる。困ったことだが、仕方がない。[もうやだ~(悲しい顔)]

 せっかくなので、今日行われる競馬の秋華賞のことを少々。注目はもちろん桜花賞、オークスを制したデアリングタクトの無敗三冠なるかというところで、前売りの単勝オッズは1.1倍。しかし、それほど鉄板だろうか。私は、勝つ可能性はせいぜい65-70%と見ている。オッズは1.5倍くらいが妥当だろう。というのも、馬には三冠をとるだけの力はあるのだが、問題は騎手。福永、武、ルメール、デムーロあたりだったらほとんど死角はないと思うのだが、前2戦を見ても松山は、はっきり言って下手なので波乱の要素は十分にあると見ている。ちなみに来週菊花賞でのコントレイルの勝つ確率は85-90%と見ているので、これならオッズ1.1倍でも納得する。
※デアリングタクト勝ちました。多分、オークスでの騎乗について言われていたんでしょう。今回は、包まれないように外を周りながら馬の力を十分引き出しました。コングラ(^^)/

 昨日の「赤い実」に続いて、その他の実をどーんと。久しぶりに行くと、様相がまるで変わっているので、撮るのにけっこう忙しいです。ナシは、写真で見ると食べられそうですが、直径4cmくらいしかありません[もうやだ~(悲しい顔)]
↓カリン
カリン.jpg
↓クズ
クズ.jpg
↓ツバキ
ツバキ.jpg
↓ナシ
ナシ.jpg
↓ヘチマ
ヘチマ.jpg
↓ボケ
ボケ.jpg
↓ミツバアケビ
ミツバアケビ.jpg
↓ユズ
ユズ.jpg
nice!(6)  コメント(6) 
共通テーマ:日記・雑感

向島百花園の赤い実 [植物]

 朝から雨が降っていましたが、夕方になってもやむ気配はありません。おまけに、10月半ばとは思えないほどの寒さ。先日からエアコンは使っていないので、今月は久しぶりに電気代が安くつくのかなと思っていたのですが、ダメだぁこりゃあー。

 先日、一眼カメラを持って久しぶりに出かけた向島百花園。久々なのでずいぶん撮ってしまい、まだ整理はついていませんが、整理のついた分野から順次アップしていきます。まずは、実りの秋ですから、赤い実の写真を集めてみました。
↓ウメモドキ
ウメモドキ.jpg
↓カラスウリ
カラスウリ.jpg
↓ザクロ
ザクロ.jpg
↓サンシュユ
サンシュユ.jpg
↓ハナミズキ
ハナミズキ.jpg
↓ピラカンサ
ピラカンサ.jpg
↓マユミ
マユミ.jpg
↓モッコク
モッコク.jpg
nice!(7)  コメント(8) 
共通テーマ:日記・雑感

まっぺん「場繫ぎ」でダンギク [植物]

 のんびり連休計画なので、あらかじめページを作っておいたら、公開日時を間違えて、昨日のイソギクとほぼ同時に公開してしまいました[がく~(落胆した顔)]。一言で言って完全なボケなんですが、「後悔」先に立たずってやつですな[たらーっ(汗)]。削除する前に見てしまった人もいるようなので、公開ミスしたものに1点おまけしておきます。(^^;

 花が段々についているので、ダンギクというんでしょうね(想像です)。当方、本日より勝手に3連休。チェック要請が来ても、見るのは月曜からになります。依頼に関しては月曜まで見なかったことにします(^^;。ブログも1日くらいはお休みするかもしれません。(^-^)
ダンギク.jpg
01.jpg
02.jpg
03.jpg
nice!(7)  コメント(4) 
共通テーマ:日記・雑感

「場繫ぎ」にイソギク [植物]

 まだいくつか懸案事項は残っているし、原稿を入れたところはそろそろ初校が出てくるわけですが、山は越えたかなという感じです。とりあえず明日は全休にして、3連休かな。(^^)

 先日、久しぶりに向島百花園に行ったと書きましたが、喫茶ジローで撮った写真を整理できただけで、百花園での写真は全然整理できていません。単なる「怠惰」とも「老人性スロー症」とも決めつけてくる声が上がりそうですが、ここは「耳も遠い」ので聞こえないということにしておきましょう(^^;。
 他の仕事をしながらでの整理なのでまだ2〜3日はかかると思います。かといってブログ更新を休むと「怖い人」がコメントが入ったりメールが来たりするので、場繫ぎに以前撮ったイソギクの写真でもアップしておきます。ま、こんな写真でも見て、過ぎゆく秋をしみじみと味わってくだされ。
01.jpg
02.jpg
03.jpg
04.jpg
05.jpg
nice!(8)  コメント(10) 
共通テーマ:日記・雑感

筒美京平さん追悼 [映画・文学・音楽]

 かつてのヒットメーカー筒美京平さんが亡くなりました。
 新聞、テレビではレコード大賞「また逢う日まで」やテレビアニメ「サザエさん」の作曲家として紹介されていますが、同じくレコード大賞受賞の「魅せられて」(私の記憶ではこれがシングル売り上げの第1位だったはず)についてはあまり触れられていません。何か理由があるのでしょうか。筒美京平の曲がヒットチャートのトップを走っていたのは1980年代までですから(要するに30年以上も前)なので、若い記者は知らないのかもしれませんね。そういえば、筒美京平さんはほとんどマスメディアの表舞台に出ることがなかったため、ヒットするこの曲もあの曲も筒美京平の時代には、本当は筒美京平という人物などおらず、複数の人間がこの名前の下に作曲しているのではないか、なぁんて言われてこともありました。合掌。

 上記以外にも「ブルー・ライト・ヨコハマ」「センチメンタル・ジャーニー(歌が下手な伊代ちゃんでも唄えた(^^;)」「東京ららばい」「わたしの彼は左きき」「さらば恋人」「ギンギラギンにさりげなく」「シンデレラ・ハネムーン」「仮面舞踏会」(紅白で司会の加山雄三が「仮面ライダー!」)「甘い生活」「粋なうわさ」「雨のエアポート」「風の日のバラード(これ「京都の恋」の渚ゆう子さんの隠れた名曲です)」「木綿のハンカチーフ」「セクシー・バス・ストップ(浅野ゆう子さん唯一のヒット曲)」「飛んでイスタンブール」・・・いやあ、書ききれません。あと、アニメは「サザエさん」ばかり言われているけど、初代モノクロアニメの「怪物くん」の主題歌も筒美京平だったはず。誰か記事で触れてくれー。
 で、数ある名曲、ヒット曲から1曲だけ選ぶとしたら、やはり「魅せられて」ですかねえ。テンポもいいし、Wind is blowing from the Aegeanと転調するところなんぞ変な言い方ですがエメラルドブルーの海から吹いてくる風の色が見えます。(^-^)

 会社時代の後輩に筒美京平の出身校である青山学院の英文科を出た人間がいて、
「青山を出た2大有名人はサザンの桑田と筒美京平だ」
 と、自慢するので、
「青山音楽学院かっ!?」
 と、からかったのも懐かしい思い出です。
 我が家には、その昔、うちの奥様が買ったCD8枚組(9800円)のアルバムがあり、今でも家宝となっています。
01.jpg
02.jpg

↓「魅せられて」
https://www.youtube.com/watch?v=Bigrt6Emhu0
↓また逢う日まで
https://www.youtube.com/watch?v=k8m7Dvm3POs
nice!(9)  コメント(5) 
共通テーマ:日記・雑感

ジロー・秋の芸術展(^-^) [映画・文学・音楽]

 東武曳舟駅の近くにジローという喫茶店があります。当世では珍しい全席喫煙可の喫茶店で、コーヒーも食事も悪くない。最近は仕事の打ち合わせにもちょくちょく使わせてもらっていますが、昨日は、久しぶりに向島百花園に行った帰りに寄らせてもらいました。
 ともかく昭和の雰囲気満載で、落ち着けます。私に言わせれば、これが喫茶店というものです。そのくつろげる大きな要因の1つが、壁に飾られている、客が「おかあさん」と呼ぶ女店主が製作した絵画の数々。絵の具ではなく鳥の羽根や押し花を使って描いたもので、これがとてつもなくうまい。作り方なども載せれば1冊の本ができると思っているのですが、当人は固辞しています。残念( >_< )。
 百花園帰りでカメラを持っていて、ちょうど他に客もいなかったので、営業妨害にならない範囲で何枚か撮らせてもらった写真をアップします。手持ちで適当に撮ったものなので細かい所はわからないと思いますが、実物を詳細に見ると、すんごいですよ(^-^)。
 ちなみに、曳舟の喫煙喫茶店のおかあさんが何を勘違いしているのか、私のことを「先生」と呼ぶので困惑していると以前に書いた喫茶店が、このジローです。(^^;
01.jpg
02.jpg
03.jpg
04.jpg
05.jpg
06.jpg
00.jpg
07.jpg
08.jpg
09.jpg

★SKさん、KMさん、しばらく会っていませんが、冬のコロナ爆発の前に一度百花園で撮影しジローでバカ話をしませんか?
nice!(8)  コメント(9) 
共通テーマ:日記・雑感

秋の花いろいろ SH [鳥以外も撮る SH]

★噓であっても待ってましたと信じるネトウヨがいて、拡散されたらこっそり直して知らんぷり。そもそも学術会議委員任命拒否の問題と学術会議の組織としての問題は全く別の問題であることは、このブログでも再三指摘してきました。もちろん自民党の甘利明は確信犯なんでしょう。まとめサイト「アノニマスポスト」、夕刊フジのサイト「zakzak」といった政府公報御用サイトではそれを受けて大々的に拡散し、あとは知らんぷり。これを自身で考えることなく信じる人間がけっこういるので、効果があると考えているのでしょう。
https://news.yahoo.co.jp/articles/d31545462ead9252c25cea3786c5875ab78f6b08?page=1
https://lite-ra.com/2020/10/post-5668.html

 SHさんから秋の花の写真がどさっと送られてきました。そういえばこのところ仕事でばたばたしていてかつての定番コースだった小石川植物園も自然教育園も、年間パスポートのある向島百花園にすら行っていません。今週は時間をつくって百花園くらいは行きたいものだと、SHさんの写真を見ながら溜息・・・。
↓アサマフウロ
アサマフウロ5861.jpg
↓アレチヌスビトハギ
アレチヌスビトハギ5210.jpg
↓イヌショウマ
イヌショウマ7488.jpg
↓カシワバハグマ
カシワバハグマ5725.jpg
↓カラスノゴマ
カラスノゴマ6059.jpg
↓キバナアキギリ
キバナアキギリ5731.jpg
↓ツルボ
ツルボ6053.jpg
↓ヒガンバナ
ヒガンバナ5549.jpg
↓ミゾソバ
ミゾソバ6920.jpg
nice!(6)  コメント(8) 
共通テーマ:日記・雑感

きのこの秋・シイタケの秋 [植物]

 天気予報は1日中曇りマーク[曇り]なのですが、日が差してきました[晴れ]。ベランダに出てみると久しぶりに青空が。洗濯物はさっそく浴室乾燥からベランダでの天日干しに[グッド(上向き矢印)]。(^^)/
 ・・・なぁんて喜んでいたら夕方に雨が。世の中、思い通りにはいかないものですなあ[バッド(下向き矢印)]

 阿呆のガースーが学術会議任命問題で法律違反(要するに犯罪)をやってしらばっくれたり、台風がやってきたりであまり話題になっていませんが、新型コロナの昨日(10/10)の東京の新規感染者数は249人。このところ200人超が3日も続いています。つづいて埼玉100人、神奈川63人、大阪52人、千葉36人・・・。全国で681人ですから、口だけ都知事の東京とその周辺の多さが際立っています。GoToの「おかげ」でしょうか。これにイソジンパフォーマンス府知事の大阪を加えれば、日本の政治というものは住民を守ってくれるものではなく知らんぷりをするものであることがわかりますなぁ。
https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/?utm_int=detail_contents_news-link_001

 金曜からずーっと天気悪いですねえ。突然、11月半ばの気温ですなんて言われても困惑するばかりです。雨の中、写真を撮りに出かける気にもなれませんので、多少は秋らしく、シイタケ関連の写真を何枚か。
01.jpg
02.jpg
03.jpg
↓胞子
04.jpg
05.jpg
(厳密に言うと、シイタケは「菌類」で「植物」じゃないんですが、菌類というカテゴリーは作ってないのでとりあえず植物としてみました。突っ込まれる前に書いておきます(^^;)
nice!(6)  コメント(11) 
共通テーマ:日記・雑感

スティーヴン・キングとプロレスと「Saki-咲-」 [映画・文学・音楽]

 学術会議からの任命拒否問題。ガースーから毒パンケーキでも食わされたのか、マスゴミは学術会議は今のままでいいのかなんてうんこ垂れ流している。今までそのまま任命すると国会でも答弁していたのを180度変更し何の説明もない(国権の最高機関である国会とは何なんだ)ことと、学術会議の組織問題は全く関係ない。以前にも書いたが、これは将棋を指しているときに突然「玉」は四方八方どこまででも進めるんだといきなり規則を変え、いやそれはおかしいと言われたら、今までの将棋の規則がおかしいのだからとわめいているのに等しい。いくらマスゴミとはいえ、まず任命拒否の理由を明らかにしろと迫るのが筋だと思うのだが・・・。トランプに名指しで非難され全くひるまなかったCNNの記者を少しは見習って欲しいと思う今日この頃ではある。
↓なぁんて、書いていたらガースーは除名された6人の名簿(要するに学術会議が提出した名簿)は、見てないんだって。本当だとすれば、いつ、どこで、誰が、どういう権限でどういう理由で6人を除外したのか、その詳しい経緯を知りたいもんですなぁ。これって、任命権のある総理大臣をないがしろにする行為だと思うのだが、おいガースー、お前こんなバカにされて、黙っていていいのか?
https://mainichi.jp/articles/20201009/k00/00m/010/185000c
https://mainichi.jp/articles/20201009/k00/00m/010/281000c

 はい、今日も老人の「忘備録」です。くだぐだ思いつくままに書いているだけで、皆様の役に立つなんてことは皆無ですので(^^;、スルーしてください

 女子高生たちが麻雀に興じる「Saki-咲-」という実写版の映画を見たら意外におもしろいので(とはいえ、基本的なルールなどはテロップで説明されるが、麻雀をやったこともない人には「さっぱり」映画だろう)、ネットで見られるアニメをいくつか拾い見していたら、スティーヴン・キングが思い出された。・・・ということから、あれこれ思いつくまま書いているのだが、まあ半分以上は年寄りの意味もない愚痴なので、「愚痴好き」という奇特な人以外はスルーをお薦めする。所詮は、「生産性」のない老人の戯言なのだから。

 スティーヴン・キングといえば言うまでもなく「モダン・ホラーの帝王」。作品が次々と映画化されている。私が初めて見たのは「キャリー」(監督ブライアン・デ・パルマ)で、あのラストはいわばホラー映画の定番になった(ネタバレしないように書いている)。その次に見たのが「シャイニング」(監督スタンリー・キューブリック)。どちらも話題になった映画だが、正直、私にはあまりおもしろくなかった。そのため「クリープショー」「ミスト」「IT」「1408号室」などはビデオ、テレビでの視聴となった。どれも、腹が立つほどの駄作ではないが、かといって何度も見たいというものでもない。キングは「スタンド・バイ・ミー」「ショーシャンクの空に」「グリーンマイル」などホラー以外のものも書いており、とりわけ「スタンド・バイ・ミー」は私の一回り下の世代には人気が高いが、私には退屈な映画だった。

 もしかすると実はキングの原作は映画には合わないのではないのかと思ったのは、「シャイニング」を見た後のこと。それなりに評価する人もいたが、私にはどうもキューブリック監督が空回りしているようにしか思えなかったのだ。そこで、原作を読んでみることにした。いくつかのシーンや人物が映画ではカットされているが、これは文庫本2冊の長編を2時間ちょいの映画にするのだから、仕方がない。しかし、植え込みのシーンなど実に映像化にもってこいなのだが、全体がカットされている(ネタバレしないように書いている。後に見たテレビシリーズでは映像化されていたが)。こんなおもしろくなりそうなシーンをなぜカットしたのか不思議だが、キューブリックは故人になってしまったので訊くことはできない。まあ、出来としては原作のほうが映画より一段よく出来てはいるのだが、しかし、重要そうに紹介された人物がたいして重要でもなかったり、やっと現場にたどりついた人物があっさりやられてしまって何の役にも立たなかったり、変な不完全燃焼が残った。

 そこで次に「シャイニング」の前に出版された「呪われた町」を読んでみた。今さらこの小説を読む人がいるとも思えないのでネタバレ承知で書くが、「現代版吸血鬼伝説」のお話である。ある田舎町になんとなく得体の知れない人物が越して来て、その町では次々と人が消えたり不思議なことが起こる・・・という定番ストーリーだ。話の途中で親しい人が吸血鬼化してしまい、というのもこれまた定番。終始定番をなぞっているので話のまとまりはあるのだが、この作品でも何か不自然さというかもやもやを感じながら読み進んだ。
 というのも、ある人物が出てくる。すると、キングはその人物が子どものころはこんなことがあった、青年期にはこんなことがあった、その後いろいろあってこんなことを考えながら今の仕事についているというようなことを書き出すのだ。では、その経歴が本筋と関係してくるのかというと、ほとんど関係ない。本筋を中断しての経歴説明がようやく終わり、さあどうするのかなと思っていると、呆気なく殺されてしまったりする。

 翻って思い出してみると、「シャイニング」に感じたもやもやも、さして本筋に関係ない(と、私には思われる)登場人物の生い立ちが細々と書かれていることに起因しているという結論に至った。そういう作風の作家なのだ。これを「キング作品の厚み」という人もいるようだが、私のようなひねくれ者は、そうは思わない。これは単なる、
 枚数稼ぎだ。
 海外の場合、「語数」で原稿料計算をするので、語数稼ぎと言い直してもいい。確か、キングは順調に小説が売れるようになるまでは、トレーラーハウスで生活していたほど困窮していたはずなので、少なくとも初期の頃は、作品を1語でも多くして1セントでも多くもらいたいと思っていたのが、この書き方につながったのだと私は確信している。にもかかわらず、登場人物たちの精緻かつ重厚な描写が作品にリアリティーを与えている、なぁんていう人がいるのだから、作家も売れてしまえば楽なものである。

 で、急に話が飛ぶが、この「枚数稼ぎ」で私が連想するのが、近年のまんがの異様なほどの長さである。半世紀以上も前のことだが、少年サンデーで連載されていた手塚治虫の「0(ゼロ)マン」を読んで、おもしろいのだがやっぱりこれだけの「大長編」になると手塚さんといえども途中ちょっとダレルなあと思ったものだ。冒頭とラストはとてもよく考えられたものなのだが、あれだけ大問題として扱かわれたロケットが結果として何の意味ももたなかったというのはやはり「残念」というしかない。それでも、この「大長編」、手塚治虫まんが全集のわずか4巻にすぎない。今の何十巻も続く「大長編」まんがと比べれば、ほとんど短編だ。

 例が古くて申し訳ないが、「天才バカボン」や「ドラえもん」「ゴルゴ13」「こち亀」などは短編集だと思っているので全体がいくら長くても除外するとして、最近のまんがの異様なほどの長さの構造式は、
 「プロレス方式」
 にあると思っている。「キング方式」ではまだそれなりに健在だった長編という枠を実質的に取っ払ってしまった物で、当面の敵を撃破すると次の敵が現れというゲームでおなじみのパターンだ。これなら新しい敵を考えだせばある意味無限に話を続けられる。全話読んでいるわけではないのであえて断言はしないが、「キン肉マン」「ドラゴンボール」などほぼこのパターンだと言っていいと思う。人気があるのでできるかぎり続けたいという編集者とまんが家との意向が合致した結果の産物と言える。では、いつ終わりになるのかというと、人気がなくなったときか、まんが家がさすがに止めたいと言い出したときということになる。

 さらに話は脱線するが、このプロレス方式を生み出したというか確立させたのは梶原一騎ではないかと思う。たとえば「巨人の星」。星が甲子園で花形に破れるまではそれなりに考えられていて、よくできていたと思う。ところが球が軽いというだけの理由で2軍に落とされたり(あれだけのスピード、コントロールがあったら絶対にあり得ない)、ただ足が速いだけの奴が出てきたり、外国人選手が出てきたり、大リーグボールが1号、2号、3号と出てきたり(この3号に至っては寺田ヒロオ「スポーツマン佐助」の完全なパクリなのだが、梶原が怖いのか指摘する声があまりなかった)延々と引き延ばしてやっと終わった。と思ったら「新・巨人の星」。星は左投げだったのだが肩を壊して引退したはずだった。ところが、それはもともと右利きだったのを野球に有利ということで強制された左利きであり、右利きならまだまだいけるとリスタート(^^;。終わったとおもったら、次々と付け足しのような新事実?が出てきて、おっさん(当時(^^;)としては、とてもついていけなかった。つまり、冒頭の何話かで脱落したわけだ。

 この図式は、「明日のジョー」になるともっとわかりやすい。
 矢吹ジョーがボクシングに目覚め、力石に破れるまでは、「巨人の星」の甲子園決戦までとまるで同じパターンだが、よくできていた。が、その後はもっとわかりやすいプロレス方式で、東南アジアの野生ボクサー、韓国のむっつりボクサー、チャラ男ボクサーとあれこれ出てきて、最後は世界チャンピオンとの対戦で幕。今の風潮なら減量が難しくなって階級を上げ、またまた試練の道が続くということになりそうだが、ジョーの死(と、私は思っている)でとにもかくにも終わらせたのは、梶原の良心だったのかもしれない。

 さてさて、それから数十年、プロレス方式まんが全盛の時代にあってさらにトンデモまんがが出現した。
 最近(世の中の流れにつていいけない年寄りは何事も知るのが遅いのだ)、「キング方式」と「プロレス方式」を合体させ、さらにほんの少し関係のあるもので同じくらいの長編を作り強引に合体させていくというおどろくべきまんが(私が見たのは実写版とアニメ)に出会った。美少女麻雀まんがとして一部フアンに受けている(らしい)「Saki-咲-」である。
 ということで、話は初めに戻る。
Saki-咲-.jpg
 見たのは、このところ人気上昇中の浜辺美波が清澄高校1年生の宮永咲を演じた実写版が最初。タイトルからも彼女が主人公であることがわかる。ドラマは咲が麻雀部に入部するところから始まる。両親は別居していて、東京にいる姉は麻雀のインターハイチャンピオン宮永照。麻雀を通じてなら姉と話ができるはずだと、まずは県予選突破を目指す。咲の麻雀部入部から各部員との交流が連続ドラマで、その後の長野県予選の模様が劇場版。こんなにリンシャンだハイテイだと何回も連続で積もれるなどあり得ないのだが、まあ絶対ないとは言えないのでフィクションだと思えばそれなりにおもしろく見られた。要するに梶原まんがにおける「巨人の星」の大リーグボール1号のようなものか。

 問題は、その後だ。
 (ネタバレになってしまうが)清澄高校は団体戦で優勝するのだが実写版はそこまで。その後が知りたくてアニメ版を見ると咲は個人戦でも全国への出場を決める。
 ところが、次は全国大会だろうと思っていると第2弾として「咲-Saki-阿知賀編 episode of side-A」なる別のお話が始まった。一応、清澄高校でのの咲の友だち原村和がかつていた学校だということなのだが、それ以外の共通点は見いだせない。清澄ではなく阿知賀高校の話で咲は話の本筋には全くではないものの、ほぼからんでこない。今までの小説や映画なら本筋とは別のサイドストーリーと言うべきもので(最近は「スピンオフ」なんていうことが多い)、この別ドラマに「咲-Saki-」とタイトルにつけるのは明らかに詐欺だろう。この詐欺タイトルのままアニメが作られ、実写ドラマが作られ、映画まで作られた。まあこれだけ延々と作って途中敗退では意味がないので、準決勝で阿知賀と咲の姉・宮永照(強い!)のいる白糸台とが決勝に進むところまではわかった。
 その後、アニメの第3弾「咲-Saki-全国編」が始まったのでいよいよ咲と姉の照との対決があるのかと思ったら、第2回戦(準々決勝)までで終了。その後はアニメも実写版も作られていないので、話は遅々として進まない。なぜこんなことになるのかというと、第1弾「咲-Saki-」にも(それほど不自然ではない程度に)見られた「キング方式」がこれでもかというくらい差し込まれてくるからである。
 「キング方式」の単純計算では清澄以外の麻雀相手3人の生い立ちや過去のエピソードが挿入される。で、団体戦は5人で行われるため3×5=15。準決勝戦、決勝戦だけでも30人の「キング方式」が成立する(さらに県予選では団体戦には出場せず個人戦のみ出場するという選手もいて、この選手にも当たり前のように「キング方式」が適用されていた)。

 もともとファンタジーといえる異常な和了が頻発する話なのだが、それが全国編になると飛躍的に増え、もはやオカルト麻雀物語となっている。牌山の奥を支配する能力、手牌にドラが集まる能力、温かい牌(字牌など赤が入っている牌)が集まる能力、他家の配牌を5向聴以下に下げる能力、一巡先(ときには三巡先)を見る能力、追っかけリーチ一発ツモの能力、見つめた相手の能力を塞ぐ能力、神が降臨してくると場を支配してしまう能力、そして宮永照の東一局で相手の能力を見切ってしまう超能力・・・等々、まさしくオカルトの世界が渦巻いているオカルト対決だ。全国大会はこうした妖怪もどきばかりの麻雀になってしまうので、私には「捨て駒」と言われながらも健気にがんばる福岡の高校生・花田煌(はなだきらめ)などのほうが、よほど親近感がもて応援したくなったものだ。
 そして、こうした超能力者はもちろん、そうでない人物についても「キング方式」で子どものころどうだったとかどんな高校生だったかがその都度語られるのだ。それも、時制を変えて2度も3度も語られることがある。全国篇、阿知賀編(後半は全国大会が舞台になっている)ともにこんな調子なので、これでは、本筋が進むわけがない。

 いったいどうなっているんだと思いネットで調べてみると、原作のまんがは2006年に開始されてまだ終わっていない。2年前にようやく全国の決勝戦が始まって、今、次峰戦(清澄高校で最も存在感のない、メガネの染谷まこ)をやっているところのようだ。おいおい、先鋒、次峰で2年もかかったのかよ。というか、こりゃあ今年中に次峰戦終わらんな。来年早々に終わったとしても、残り中堅、副将、大将と後3人。咲の出る大将戦はしつこくやるんだろうから決着が着くまでに5年はかかるなぁ・・・。
 と思ったところで、気がついた。
 姉の照は白糸台の先鋒なので、清澄の大将である咲との団体決勝での直接対決はない。てぇことはだ、団体戦の後の個人戦で対決ということなのか。今のペースで進むとすれば、個人戦の決勝は、最短でも5年。つまり、5+5で「Saki-咲-」の完結までに最短10年はかかる計算になる。15年と言われても納得するしかない。となると、こちらが生きているうちに終わらんかもしれんと思い唖然とした次第である。わははは、最後は年寄りの愚痴になった。いやあ、「Saki-咲-」のラストシーンは生きてるうちに見られないないのか。まいった、まいった。(^^;
(「Saki-咲—」実写版で咲を演じ、「阿知賀」で咲の姉・照を演じた浜辺美波さんもそうなると30の大台超え。さすがにセーラー服は厳しいだろうなぁ。(^_-)-☆)
nice!(5)  コメント(3) 
共通テーマ:日記・雑感

秋眠暁を覚えず [哺乳動物animal]

 楽天をはじめフジヤカメラとかいくつかのショップで、ネットショッピングしている以上、まあどこかからメールアドレスは漏れるんでしょうねえ。朝、パソコンを立ち上げてメールをチェックするとだいたい50〜100通のメールが来ています。うち半分は登録しているショップからの広告(とくに楽天が多い)。個人関係、仕事関係のメールはせいぜい1割で、残りはどうでもいいわけのわからんメール。 詐欺ではと思えるのがAmazon(を名乗る)メールで、AmazonのIDを変更してくれとかパスワードを変更してくれというもので、毎日数通は来る。IDやパスワードの変更には必ず今使っている。IDやパスワードをまず打ち込む必要があるわけで、それで知ろうとしているのだろう。そもそも私、Amazonに登録していないんですけど。皆様も、ご注意を。

 EF300F4LISを持っての散歩から帰ろうとしたら、ネコちゃんが気持ち良さそうに寝ていました。まさに、秋眠暁を覚えず。望遠レンズでの撮影なのでネコちゃん全く気づかず。
SG4A6994.jpg
SG4A6998.jpg

 キヤノンにはEF100-400という望遠ズームがあります。100-400のほうが300単焦点より使い勝手がよかったのではという質問を以前いただきました。なぜ300にしたのか理由はいくつかあるのですが、いろいろ撮り比べてみると、100-400は250mmくらいまでは悪くないのですが、250からは400に近づくに連れてどんどん画質が落ちるという欠点がありました。私の評価では100-400の望遠端400mmより、300mmに×1.4のテレコンをかませた420mmのほうが画質がいいように見えました。これが300にした最大の理由。もう1つは、ボケ。やはりボケは単焦点ならではのすっきりしたボケで、私のお気に入りです。ただ、この100-400、その後mark2が出て望遠端も改善され今のものは300+テレコンに劣ることはないのですが、今度は軍資金の関係(中古の美品で18万(^^;)で未だに実現していません。

※wildさんからのメールにリプライしたのですが、表示されません。[もうやだ~(悲しい顔)]
nice!(7)  コメント(8) 
共通テーマ:日記・雑感

サンヨンでアキアカネ [昆虫など]

 突然、我が家のブルーレイレコーダーが故障[がく~(落胆した顔)]
 リセットボタンを押したり、コンセントを抜いて一晩置いたり、考えられることはすべてやってみたのですが、すべてアウト。「ハードディスクが故障しているため・・・一度来んセンチを抜きしばらくしたから再起動させてください」って、それはもうやったぞ。
 稼ぎに追いつく貧乏なし、モトイ、貧乏に追いつく稼ぎなし。やっぱ新しいのを買わなければならないんだろうなぁ。ぶつぶつ・・・[もうやだ~(悲しい顔)]

 この寒さ。まさか、秋が終わってしまったのでは・・・[がく~(落胆した顔)]

 これも先日、EF300mmF4LISを持ち出したときに撮った写真。アキアカネです。昆虫や花というとすぐマクロレンズというチョイスになりがちですが、望遠マクロも悪くない。1.2kgと重いレンズですが、持ち出せばそれなりに撮るものはあるんですねえ。明日、サンヨン写真もう1回あります。(^-^)
アキアカネ01.jpg
アキアカネ02.jpg
↓JUNKO様の「おだて」に乗って、アキアカネの眼の写真、追加しておきます。さすがに、こちらはEF100マクロでの撮影です。
アキアカネ眼.jpg
nice!(7)  コメント(10) 
共通テーマ:日記・雑感

巾着田の彼岸花 KM [投稿写真・原稿]

 昨日(10/6)の夕方、テレビを見ていたら、埼玉県・巾着田の彼岸花が全部刈り取られているというニュースが流れていました。最近、ブドウやサツマイモ、トウモロコシなどがごっそり盗まれたというニュースがあったので、心ない人が夜陰に紛れて悪さをしたのかと思いました。
 ところが、先月、行政が刈り取ったんだと・・・[がく~(落胆した顔)]
 理由は、彼岸花で有名な所なので人が集まって密になるのを避けるためだとか。密を避けるためにこんな乱暴なことをするしか他に方法はなかったのか。何とも釈然としません。いずれにしても今年の巾着田の彼岸花は見られないわけで、以前、KMさん(あの、鳥嫌いのKMさんです(^^;)が送ってくれた写真を再録しておきます。
01.jpg
02.jpg
03.jpg
04.jpg
05.jpg
06.jpg

★日本学術会議のガースー狂犬による任命拒否については書きたいことは山ほどあるのですが、ばたばたしていて時間がありません。官房長官時代、東京新聞の望月記者の質問に何ら答えず、さっさと切り上げてオシマイとしていた狂犬ぶりは首相になってさらに増大したとだけ書いて、とりあえず中日新聞、朝日新聞の社説でも貼っておきましょう。
↓中日新聞
https://www.chunichi.co.jp/article/130852?rct=editorial
↓朝日新聞
https://www.asahi.com/articles/DA3S14647852.html?iref=comtop_Opinion_03
 それでも、ちょっとだけ書いておくと、今回の暴挙について政府批判をしたから云々という点が強調されていますが、最も重大なのは、批判したとか賛成したとかではなく、そもそも憲法第23条でわざわざ「学問の自由は、これを保障する」と規定されている分野に政治が介入してきているというところにこそ問題があるということでしょう。
(大学のときの憲法の長谷川教授は、この23条は五七五なので覚えやすい、なんてことを言っていたことをフト思い出しました。)
nice!(7)  コメント(7) 
共通テーマ:日記・雑感

久しぶりに透過光で撮ってみた [植物]

 インフルエンザのワクチン注射に行ってきました。
 行政の不手際がwildさんのブログでも問題になっていますが、当方に来たインフルワクチンの書類もひどいものです。書類には「2500円」と印刷されたままで、何の注記もなし。封筒に「今年に限り無料です」と小さく書かれているだけです。せめて、書類に「無料」とか「0円」のハンコくらい押せなかったんでしょうかねー。注射を終え、保険証を帰してもらうとき、「無料と知らずにお金払おうとする人いないですか?」と訊いたら、「数は多くありませんが・・・」ということは、何人かいたということです。それよりも問題は、「2500円」書類は高齢者には毎年来るわけで、例年と同じような封筒、書類なので、2500円もったいないとワクチン注射をパスする人がいるんじゃないかということです。今の日本の行政には常識、心配りというものがないんだなぁと、つくづく感じます。
(札幌在住のJUNKO様からインフルワクチンの接種で1400円とられたというメールが来ました。頭っから高齢者は無料だとばかり信じていたので、びっくり。一体どういう仕組みになっているのでしょうか?)

 先日、EF300F4LISを持ち出したとき、天気もいいので久しぶりに透過光撮影をしてみました。個人的には、こういう写真は気に入っています。来月半ばになれば紅葉も始まるでしょうから、またEF300F4LISの出番がくるかもしれません。[るんるん]
↓ベニカナメモチ
ベニカナメモチ透過光01.jpg
ベニカナメモチ透過光02.jpg
ベニカナメモチ透過光03.jpg
↓クチナシ
クチナシ透過光01.jpg
クチナシ透過光02.jpg
nice!(6)  コメント(8) 
共通テーマ:日記・雑感

ようやく秋です花と昆虫 SH [鳥以外も撮る SH]

 SHさんからの写真。あいかわらず精力的に撮影行脚しているようで、世の中には写真以外にもおもしろいことはいっぱいあるぞーと、教えてやりたいくらいです。・・・というのは、まあ、何もかも中途半端で怠惰な生活をおくっている人間(要するに、私(^^;)の考えることなんですけどね。古稀を過ぎてのこの馬力には、ホント頭が下がっちゃいます。m(__)m
………………………………………………………………………………………………………………………………
 気温が下がると昆虫も出てきています。鳥は少ないけど来ていますが葉がいっぱいで探せません。今回は秋の花と昆虫です。
↓キバナコスモス&アゲハ
キバナコスモス&アゲハ3438.jpg
↓キバナコスモス&ルリモンハナバチ
キバナコスモス&ルリモンハナバチ3389.jpg
↓クサギボタン&オオスカシバ
クサギボタン&オオスカシバ2698.jpg
↓クサギボタン&クロアゲハ
クサギボタン&クロアゲハ5996.jpg
↓ツリフネソウ&ヒメクロホウジャク
ツリフネソウ&ヒメクロホウジャク6339.jpg
↓フジバカマ&アサギマダラ
フジバカマ&アサギマダラ6642.jpg
↓フジバカマ&オオウラギンスジヒョウモン
フジバカマ&オオウラギンスジヒョウモン6197.jpg
nice!(6)  コメント(6) 
共通テーマ:日記・雑感

300mmF4で公園散歩02 ギンナン・ハナミズキ・マテバシイ [植物]

 学術会議問題など書きたいことはいろいろあるが、私的にあれこれあって書く時間がない。一部に「たいしたことない」「もう収まるんだからGoTo」なんてマスコミごとはしゃいでいるのも気になるといえば気になる。10/3の全国の感染者数577人、東京都207人。おいおい、1/3を軽ーく超えてるじゃないか[がく~(落胆した顔)]。東京もGoTo解禁なんて大丈夫なのか。小池口だけ都知事はこういうことになるとトンズラしてしまうし・・・。[パンチ]

 昨日の公園散歩の続き。EOS7mk2+300mmF4LISで2kg以上あるので、コロナで衰えた筋肉のリハビリには最適です?
↓ギンナン
ギンナン01.jpg
ギンナン02.jpg
↓ハナミズキ
ハナミズキ01.jpg
ハナミズキ02.jpg
↓マイバシイ
マテバシイ01.jpg
マテバシイ02.jpg
nice!(8)  コメント(5) 
共通テーマ:日記・雑感

300mmF4で公園散歩01 クヌギ [カメラ・写真]

 昨夜の「中秋の名月」撮影でも使ったEF300F4LIS。数本ある交換レンズで、私がいちばんのお気に入りレンズがこのEF300F4LISです。発売は前世紀末、購入してから20年弱。誰もが納得のオールドレンズで、手振れ補正もわずか2段(確か、キヤノン2本目のISレンズ)。しかも、1.2kgとけっこう重い。AFも速くはないし、最短撮影距離も1.5mと最近のレンズと比べると長い。
4522531.jpg
 にもかかわらずお気に入りなのは、まず白レンズとしてのフォルムがいい。見栄を重んじる名古屋人として、これは重要。キレッキレの解像度ではないが、開放F4からくっきり。色乗りがいい。バックのボケ具合がいい(^-^)。
 ま、新たなレンズ沼に沈まないよう、もうしばらくは愛用させていただきます。というわけで公園を散歩して来たときに撮った写真を何枚か連続してアップしていこうと思っています。今日は、その第1弾として、クヌギの実。
クヌギ01.jpg
クヌギ02.jpg
クヌギ03.jpg
nice!(6)  コメント(11) 
共通テーマ:日記・雑感

中秋の名月を撮ってみた [気象・天文・宇宙]

 10/1は中秋の名月だというので、PM10:00過ぎに何枚か撮ってみました、EOS7D2+EF300F4LIS+×1.4テレコン。35mm換算でざっと620mm。多分、バランス的には800mmくらいがいいのでしょうが、持っていません[バッド(下向き矢印)]
↓ノートリミング
01.jpg
↓拡大
02.jpg

★いやぁ、さすがです。「女性はいくらでもうそをつく」を自ら立証したわけですから、偉い!と言っておきましょう。
https://news.infoseek.co.jp/article/hochi_20201002-OHT1T50056/
nice!(5)  コメント(7) 
共通テーマ:日記・雑感