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2発屋監督マクティアナン(^^; [映画・文学・音楽]

 すでにブログに書いたが、老人性躓きで足腰を痛めてしまったので、3連休の最終日は、スポーツの日だというのに近くに買い物に出かけただけ。あとは家のパソコンで映画「プレデター」を観ていた。むさ苦しいマッチョばかりではと無理矢理登場させた女の扱いがちょっと不自然だが、文句なしにおもしろい。この「文句なしに」という点が重要で、体調の悪い時にいくら名画だといってもベルイマンの「野いちご」なんて見たら気が滅入ってしまう。
 「プレデター」は1987年の作品。ジャングルを舞台にシュワちゃんたちが謎の見えない敵プレデターと闘いを繰り広げるSFアクションのあの手この手。冒頭のゲリラ制圧でメンバーがいかに超一流かを示し、そのメンバーが歯が立たない相手とは・・・という展開もうまい。近代兵器だけに頼らない闘いぶりもおもしろく、敵に見つからないよう全身に泥を塗るなんてのは主役がマッチョ・シュワちゃんなので迫力も十分。すでに結末はわかっているのだが、十分におもしろい。
 満足ついでに、同じジョン・マクティアナン監督の「ダイハード」も続けて観てしまった。1988年の作品だが観たのは確かこちらのほうが先で、全く知らない監督だったので、ちょっと驚いた。ナカトミ・ビルというテロリストに占拠された空間を駆使し、事件をめぐる人間模様が実にうまいのだ。ブルース・ウィリスが演じるジョン・マクレーンがなぜ裸足なのかもうまく説明されているし、彼の妻がナカトミ・ビルにいるという設定が断然うまい。それまで携帯電話でしか話していなかったマクレーンとアル・パウエル警官(レジナルド・ベルジョンソン)とか、ひと目見ただけで、「あんたか」とわかる呼吸も見事。出色ののアクション映画だった。
 ジョン・マクティアナンは、2年連続で傑作を作り出したことになる。これはすごい監督が出てきたと当時思ったのだが、その後がどうもいけない。「レッド・オクトーバーを追え!」「ラスト・アクション・ヒーロー 」「ダイ・ハード3」と見てきたが。駄作ではないにしてももう1つパッとしないのだ。同じころ出てきたジェームズ・キャメロンが、その後、「ターミネーター2」(1991)、「タイタニック」(1997)、「アバター」(2009)と、話題作を連発しているのに比べると、寂しい限り。何だったかの罪で実刑をくらったというニュースを最後に、もう20年近く名前を聞いていない。このままでは「2発屋監督」で終わってしまうので、もう一踏ん張りしてほしいのだが。

マクティアナン.jpg
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