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7月期ドラマ、今と4年前と [映画・文学・音楽]

 7月期ドラマは、私には珍しく「VIVANT」完走。
 まあ、けっこう乱暴というか粗い所もあるドラマだったが、スケールも大きくておもしろかった。たとえば、政府の高官の弱みを握っていたとしても、たかだか警視庁公野崎外事第4課課長=阿部ちゃんに「日本を動かす」力があるとは思えないし、日本の公安が世界の諜報機関の中で最も公正な判断をするなんてのも大噓にしか思えない。「鶏群の一鶴」の意味を知っていた野崎が、日常でも比較的使われている「 眼光紙背に徹す」の意味をパソコンで調べているのも違和感がある。また、法治国家日本において、セクハラ事件多発の自衛隊(市民はまず自衛隊から身を守らなければならない)の組織「別班」に裁判も受けさせずに殺すようなことをさせていいのかなどいくつか疑問もある。
 が、舞台がバルカという架空の国なので日本も架空の日本ということで(「美しい日本」なんて最近は右翼でも言わないゾ)、ファンタジードラマとして観れば、まあいいということにしよう。キャストも二宮とブルーウォーカーの女の子以外の役者はみな役を体現した演技で違和感はない。
 薄っぺらい刑事ドラマ、医療ドラマ、恋愛ドラマばかりの昨今、マンガやライトノベル原作ではないこれくらいのオリジナルドラマが普通に作られるようなら、私ももう少しテレビを観る時間が増えるのではないかと思う。その他のドラマ2関しては、以下の通り。
 「転職の魔王様」は平凡な出来で小芝風花は前作「波よ聞いてくれ」のほうがドラマの出来としてはずっといい。それでも暇潰しにはなったので、まあ、マシか。池井戸原作の「ハヤブサ消防団」は発端は期待させたものの、怪しい奴が犯人で、さんざんやり尽くされたカルト宗教、終わったと思わせて実は、なんていうクソドラマ。「警部補ダイマジン」は話がどんどんめちゃくちゃになっていって、とりあえず終わってみましたというドラマ。「大富豪同心3」は、もともと筒井康隆「富豪刑事」のイタダキだが、筒井原作のようなトリックもなくて、ずるずるとワンアイデア。1クールでもたるいのに、3クールも作るな。「シッコウ!!〜私と犬と執行官」せっかくおもしろいところに目をつけたのに、展開がぐだぐだ。「量産型リコ2」は論外。ほとんどが電力のムダ遣いドラマばかりで、困ったものだ。
 
 ・・・というような話はともかく、パソコンの整理をしていたら、4年前の7月期ドラマのメモが出てきたので掲載しておく。もうそんなに前だったのかとおもうドラマもあるが、えっそんなドラマあったっけと思うドラマもけっこうあった。やはり、ボケがなせる業なのだろう。

「螢草 菜々の剣」
 NHK-BSドラマ、 ヒロインは清原果耶。朝ドラ「あさが来た」で「ふゆ」というけっこう重要な役をやっていた女優。現在進行形の朝ドラ「なつぞら」でもなつの妹役で出ていた。そういえば先日見た「マンゴーの樹の下で」というフィリピン戦線での日本女性をテーマにしたドラマでもヒロインをやっていたのでNHKのお気に入りなのかもしれない。父を切腹に追い込み、住み込み女中をしていた一家を壊滅させた轟平九郎なる悪人が出てきたので、最後は清原がこいつと対決することになるのだろう。にしても、この単純ストーリーで全7話はちょっと長すぎる気がする。ピンチになるとそれを待っていたように助けてくれる人物が次々と現れてくるのはも気になるといえば、気になるところだ

「これは経費で落ちません!」
 NHK金曜夜10時から放送される「ドラマ10」で、ヒロインの経理部員・森若沙名子に多部未華子(それにしても多部ちゃん、デビュー当時とずいぶんと顔が変わったなあ(^^;)。同僚の背の低い女優、どこかで見たことがあるなぁと思っていたら朝ドラ「ひよっこ」の米屋の娘・伊藤沙莉だった。多部がてきぱきと数字を片付けていくところなどなかなかおもしろいドラマになっている。今期一推しのドラマ。
 経理といえばサラリーマン時代、お盆に急遽沖縄出張が決まったが飛行機は満席。部長からファーストクラスをとってもいいという了解をもらいその旨注記して伝票を出したにもかかわらず、経理から呼び出しがかかって揉めたことがあったな(別にファーストクラスに拘ってはいないので席がとれるのなら経理のほうで明日までに席をとれ!と怒鳴ったら、経理部長が慌てて出てきてすぐにハンコを押した)。

「サイン 法医学者柚木貴志の事件」
 大森南朋が監察医を演じる。ほかに仲村トオル、木下ほうか、松雪泰子、飯豊まりえ。原作が韓国ドラマというのは別にいいのだが、かんじんの解剖で事件が解決するのでもなく人間関係とかあいかわらずの組織の闇ばかりが強調されるクズドラマ。昔の事件関係者4人全員が次々と殺されるなんて殺される方は用心しないのか。殺す方は疑われると思わないのか。思わないとしたら、馬鹿だ。しかも、主人公の大森までが掌返しで突然噓をつき、その結果2人が死んでしまう。アホか。深刻な顔してるがアホだからといって、許されることじゃないだろう。ほとんど殺人の共犯者じゃないか。

「監察医 朝顔」
 まだ新米(見習い?)の監察医万木朝顔に上野樹里。父親でベテラン刑事の万木平に時任三郎。第1話は底の浅いゴミのようなくだらない話だった。2話以降見ていない。亡くなった母親を含めて家族の絆のドラマのようだが、監察医ならではの見せ場はゼロ。監察医が活躍しないのなら監察医をヒロインにする必要などないと思うのだが。

「ボイス 110緊急指令室」
 これも韓国ドラマが原作。別に韓国であろうと中国であろうとどこの国の原作でもいいのだが、大げさなばかりで退屈な展開。これも第2話以降見ていない。

「TWO WEEKS」
 これまた韓国ドラマ。主役に三浦春馬のほか、芳根京子、比嘉愛未、黒木瞳、三浦貴大、高嶋政伸と役者は揃えているのだが、第1話途中で脱落。別に嫌韓ということはないのだが、インド映画で何の関係もなく踊りのシーンが出てきてイライラするように、どうも韓国ドラマのリズムは生理的に合わないのだろうか。

「時空探偵おゆう 大江戸科学捜査」
 ヒロイン(佐久間由衣)が押し入れを通って現代と江戸時代を行き来する、SF推理ドラマ。よくある設定と言ってしまえばそれまでで、いくらなんでもこのあとひとひねりあるのだろう。と思っていたら全くなかった(^^;。現代に戻って鑑定調査してくれる男が簡単に、これは江戸時代のものだ、江戸と現代を行き来しているのだろうと考えるなんて、あり得ないだろうそんなこと。このてのものは2時間のスペシャルドラマとしてやったほうがよかったと思う。

「警視庁ゼロ係」シーズン4
 主役は東大卒で公務員試験首席合格(自称)のキャリア警視、小早川冬彦(小泉孝太郎)。小泉の空気読めない軽さと毒舌、松下と安達の掛け合い対立などあいかわらずおもしろいのだが、今までのものと比べるとどうも深刻になりすぎてこのシリーズのよさを発揮できていない。

「ノーサイド・ゲーム」
 TBSの日曜劇場は、またまた池井戸ドラマ。池井戸ドラマには以前「ルーズベルト・ゲーム」という野球ドラマがあった。視聴率はそこそこよかったようだが、退屈なドラマだった。今度は、目先を変えてのラグビー。敵役は上川。池井戸ドラマなのでいずれ左遷された大泉の「倍返し」があるし、「宿敵」との試合には勝つのだろう。ただ、「半沢直樹」や「下町ロケット」などでもそうなのだが、痛めつけられて逆転するという単純な構図ばかりなので、こちらもかなり飽きてきている。4~5話程度が適当で、10話とかだといくら第1部、第2部などと分けたところで間延び感は否めない。池井戸ドラマは「花咲舞がだまってない」のように1話完結か、前後篇の2話完結のシリーズにしたほうがいいのではないのか。続けて見る気はしないので、最終回だけ見ることにしよう。

「ルパンの娘」
 ルパンの子孫・三雲華を深田恭子が演じるコメディ。母の小沢真珠、父の渡部篤郎、以下総てが泥棒の一家。華の恋人瀬戸康史の家は警察一家(藤岡弘怪演)。このキャストてやりたいのならフカキョンがもっと若い時にやるべきだったろう(「富豪刑事」はおもしろかった)。しかも、毎回似たような話で飽きた。こうなったらもう、Gカップとも言われるフカキョンが脱ぐしかないだろう。

「Heaven? ~ご苦楽レストラン~」
 ヒロインは石原さとみ、そのほか福士蒼汰、志尊淳、田口浩正、勝村政信、段田安則、岸部一徳ら。豪華なキャスティングだが、第1作で脱落。これほどギャグがすべりにすべっているドラマはあまり見たことがない。

「なつぞら」
 4月から放送されているNHKの連続テレビ小説(朝ドラ)。ヒロインは広瀬すず。当時の東映動画に関心があるので関連のところだけ見ている。これはどう見ても大田朱美さんなので宮崎駿らしき人物とくっつくのだろうと思っていたら大塚康生モデル(「ルパン三世カリオストロの城」「未来少年コナン」などの作画監督)とくっついてしまったのでびっくり。と思っていたらヒロイン(モデルは奥山玲子)が高畑勳モデルとくっついてしまったので、さらにびっくり。ヒロインは戦災孤児で亡き父の戦友に引きとられという設定に無理があり(実際のモデルといわれている奥山さんは東北大卒)、東京と北海道の実家との行き来もドラマとしてうまくいっていない。さらにヒロインの妹(またまた清原果耶)の話も中途半端。あれもこれもと手を出した結果、回収に汗だくになっている脚本は軸がぶれぶれで、はっきりいって落第点。結局、東映アニメが主舞台ではなくなったところで見るのを止めてしまった。
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リス太郎

コピーしてドラマ好きの妻に読ませます。
by リス太郎 (2023-09-27 07:51) 

アニマルボイス

わざわざそんなことするほどの内容ではないです。
コピーするだけ紙が勿体ない。資源を大切にしましょう。
by アニマルボイス (2023-09-27 08:11) 

wildboar

知っているのは「VIVANT」だけです。
by wildboar (2023-09-27 13:13) 

アニマルボイス

新規ドラマが始まると、一応ティーバーで第1話くらいは見ることにしています。ただ、ほとんどが5分〜10分くらい見て終了です。
by アニマルボイス (2023-09-27 14:30) 

JUNKO

1個もかぶったのありません、年齢が違いすぎますからね。(笑)
by JUNKO (2023-09-27 21:04) 

アニマルボイス

子どものころから、映画好き、小説好き、まんが好きだったので、最近のまんが以外は、歳とった今でも気になります。(^^;
by アニマルボイス (2023-09-27 22:42) 

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