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多摩センター駅前の乞田川桜並木 [多摩・名古屋 IH]

 新しい元号は「令和」と決まり、「万葉集」からとられたもので国書由来というのは初めての元号だと悪党コンビが自慢していました。が、本当にそうなのか、早くもこんな記事が出ています。
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1904/01/news129.html
https://mainichi.jp/articles/20190401/k00/00m/040/256000c
 岩波文庫編集部もTwitterで次のようにつぶやいています。
 新元号「令和」の出典、万葉集「初春の令月、気淑しく風和らぐ」ですが、『文選』の句を踏まえていることが、新日本古典文学大系『萬葉集(一)』の補注に指摘されています。「「令月」は「仲春令月、時和し気清らかなり」(後漢・張衡「帰田賦・文選巻十五)」とある。
 まあ、悪党コンビだけでなく、麻生や水田、稲田あたりが「万葉集」の「梅花の歌三十二首」序文を知っていたとは到底思えないので(もちろん、私も知らない(^^;)、誰か訳知りが入れ知恵したんでしょう。昔読んだ大野晋の本に、「源氏物語」を初めとする「もののあはれ」はタミル語を起源としているのではないかという指摘があったくらいで、ゼロからの日本由来の文化など微々たるもの。それでは「伝統」屋は困るので、たかだか明治以降のものまで含めて「日本古来の伝統」と言い繕っているわけです。
 今度の元号は、「万葉集」のこういう文章からいただいたものですでいいんじゃないかと思うのですが、「伝統」屋なので、「初めての国書由来」ということを強調したかったのでしょう(で、その「万葉集」の「序文」がが中国の書物由来ということは言わない)。
 それにしても、「令和」を選考の1つに上げたのは何処かの国文学者なんでしょうが、「文選」の一文はおそらく知らなかったのでしょう(でなければ、意図的?)。国文学者は本当に中国文学を勉強していませんなぁ。中学で習う「枕草子」の「香炉峰の雪」のエピソードを見れば、日本文学の研究には中国文学の研究が必須だと思うのですが、それが「仕事」なのに、しない。「ボーっと生きてんじゃねーよ!」とチコちゃんに叱られるゾ。
※ちなみに「文選」は、謂わば中国詩文の名作選、入門書のようなもので、私のような怠け者でも筑摩世界文学大系のものを買っていくつかは読んだ。屈原の「離騒」、司馬遷の「報任少卿書(任少卿に報ずるの書)」や諸葛亮(孔明)の「出師表」など感動しました。ただ、張衡「帰田賦」は読んでいない。抜かったなぁ(^^;。

 多摩のIHさんから先日の陽光に続いて染井吉野の写真が送られて来ました。満開です。撮影場所は多摩センター駅前の乞田川とありますが、どのあたりなのか私にはよくはわかりません。が、多摩地区にはなかなかいい所がありますねえ。
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 せっかくなので私が隅田川の土手沿いに撮った染井吉野の写真も2点ほど。満開ですが、少し入った所の道沿いのものは、まだ五分咲き。日差しとかそれほど変わらないのに、なかなか微妙なものです。
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リス太郎

貴稿2段目の引用記事(毎日新聞)で中大名誉教授が仰る「文化に国境は無い」と言う言葉、そのとおりだと思います。少なくとも中国文明はインダス文明の影響を受けている。いや、世界の五大か六大か百大がいま寛大か知りませんが、あらゆる文明は互いに影響しあっている。いま読みかけて忙しくなってほっちらかしてる『世界を「移民」で読み解く』(玉木俊明京産大経済学部教授)(NHK出版新書)を少しかじればよくわかる。かなり難しい内容の本ですが、さらさらっと読めば日本の移民問題を考えるヒントになります。
by リス太郎 (2019-04-02 11:39) 

ぼんぼちぼちぼち

さっきテレビのバラエティ番組で、令和のイントネーションについて、頭高か平板かどちらが正解なんだろう?っていうようなことを司会者が言ってやした。
あっしは、菅さんが発表した時に、頭高で言ってたのでそれが正解だと思ってやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2019-04-02 15:08) 

アニマルボイス

>リス太郎様
玄奘三蔵が、お釈迦様のありがたい教典をとりに行ったのは、インドですからねえ。そもそも元号なるものは中国発祥のものですし、漢字自体が「漢の文字」、はっきり言っちゃえばパクリ。数字だってインド発です。「国書」がと言っている連中は、「日本は神国」なんてホラ吹いていた連中と同じです。そのために、何百万もの人が亡くなったわけですが・・・。

>ぼんぼちぼちぼち様
意味が伝わればいいわけで、あの菅さんのイントネーションはいただけませんな。

エイプリルフールでしたから、菅が「令和」の発表をしたあと、安倍が「エイプリルフールだよ。本当の元号は『安倍』でーす」と、しゃしゃり出る。それを天皇が「安倍君、国会じゃないのですから、噓はいけません」と諌める。・・・なんて、寸劇を期待したかったんですが、残念。



by アニマルボイス (2019-04-02 17:43) 

JUNKO

文字学者も参加していたのか知りたいところです。「令」の文字が気になります。
by JUNKO (2019-04-02 19:10) 

アニマルボイス

ちなみに、有識者会議のメンバーは、
上田良一(NHK会長)、大久保好男(民放連会長・日テレ)、鎌田薫(日本私立大学団体連合会会長)、榊原定征(前経団連会長)、白石興二郎(日本新聞協会会長・読売新聞)、寺田逸郎(前最高裁長官)、林真理子(作家)、宮崎緑(千葉商科大教授)、山中伸弥(京都大教授)
日本文学、日本語学、中国文学、日本史の専門家は1人もいませんね。候補とされた6つはもちろん文学者が選んだんでしょう。さすがに「森友」「加計」は入っていません。

「令」でいいのか、「礼」のほうがいいのか、・・・まあ、元号が必要なのか???と思っている人間なので、「国書から」「万葉集から」があまりに強調されているので、ちょっと書いてみました。
日本で初めての元号は確か「大化」(あの「大化の改新」)だったと思いますが、見方を変えればあの事件は暗殺でありテロであったわけで、そんなに元号にこだわる必要があるのだろうかという疑問があります。

もともとの元号生誕?国=中国は元号をすでに廃止しているので、現在元号を使用しているのは日本以外だと台湾とか北朝鮮くらいではないでしょうか(あやふやな記憶(^^;)。
by アニマルボイス (2019-04-02 21:27) 

リス太郎

令和の発音の笑い話。
ムナルのディーパク「れいわはレイわ?それともれいワ?」
わたくし「どっちゃでもええ」
   ---
わたくし「イミグレーションローが変わってタイヘンなのよ」
ニューナマステヒマールの店長「元号かわったから?」
わたくし「全く関係ない」
by リス太郎 (2019-04-02 22:16) 

アニマルボイス

法律の変更は4/1からですか?
予告期間は?
大変じゃないですか。こんなブログで「生産性」のないことやってる場合じゃないでしょう。と言いつつ、
「お祝いもらったら、きちんと令和せんとあかんゾ」
あれ、あまり笑えない。スベッタかな?(^^;
by アニマルボイス (2019-04-02 23:39) 

リス太郎

法律という上物だけ無理から作って無中身はすっからかんの状態。施行は4月1日です。
http://www.immi-moj.go.jp/hourei/h30_kaisei.html
「生産性」はあります。正しい情報を広め、自分の考え方を述べ、国民的議論を推進するため。
なんちゃっれ、ぽよよん。「令和」だけに「例は・・・」
洒落が思いつかない。( ノД`)シクシク…
by リス太郎 (2019-04-04 07:00) 

アニマルボイス

問題「令和?」
答え「ゼロのことです(某首相、副首相の頭の中)」
・・・あ、スベッタかな?
by アニマルボイス (2019-04-04 09:10) 

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